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登録日:2011/10/02(日) 09 47 11 更新日:2024/02/29 Thu 10 11 41NEW! 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 GG GUILTY_GEAR アークシステムワークス ギルティギア ゲーム コンボゲー 初心者殺し 奇跡の逆転劇 格ゲー 格闘ゲーム 石渡大輔 GUILTY GEAR(ギルティギア)はアークシステムワークス制作の2D対戦型格闘ゲーム及びそのメディア群。 略称は『GG』、『ギルティ』 生みの親はミギーこと石渡太輔氏。 シリーズ初の作品『GUILTY GEAR』はアーケードではなくPSで発売されたため、当時は知る人ぞ知るゲームだった。 なお、ゲームバランスはもしアーケードで出したら商品失格呼ばわりされるであろうレベルで狂っている。 しかし、その後アーケードで『GUILTY GEAR X』が稼動。 美麗なグラフィックと、格ゲーマーを唸らせた様々な魅力的なシステムにより『格ゲー氷河期』と呼ばれていた時代にもかかわらず大ヒットする。 現在では会社のブランド作品としてはもちろん、日本を代表する格ゲーの一つとまでなった。 しかし、後述するシステムの独自性や複雑さから、お世辞にも初心者が気楽に楽しめるゲームとは言い難く、 そのためか、制作者の一人である森利道氏は「ストリートファイターが広げた間口を狭めてしまったのはギルティギアだ」と考えているという。 コンボ、技キャンセルを用いた複数のコンボルートが存在することから格ゲーの中では『コンボゲー』という位置付けがされている。 その一方で、独自かつ複雑なシステムが多いため、初心者には敷居が高いゲームとしての位置付けもされている。 格ゲーにはあまりなかったHR/HMを基調としたBGMは高く評価されており、BGMを演奏する専属のバンドがあるほどである。これは石渡氏の趣味の影響である。 かなり息の長い(一時期は凍結されていた影響もあるが)作品であり、それ故にキャラクターの声優もちょくちょく変更されている。 中には、担当声優が亡くなってしまったことで声優変更と共にキャラクター設定も変更されたなんてキャラも存在する。 ちなみに、初期作品では主人公のソルは生みの親である石渡氏が声を担当したが、これは「ソル役の声優さんを雇う予算がなかった」という切実な理由であり、 人気と売上の向上で予算が確保できたことと、「素人の自分がプロの声優さんと掛け合いをするなど失礼」という石渡氏の持論により、 『XX』のストーリーモードやドラマCDでは花田光氏、『XX Λ CORE PLUS』以降は中田譲治氏がそれぞれ声を担当している。 ただ、家庭用の一部作品では設定変更で(格ゲー部分のみ)石渡氏のボイスを選択することも可能になっている。 作品の設定は、遠い未来の地球、人と生物兵器『ギア』との戦争『聖戦』の終戦前後が舞台。 他の格ゲーとは一線を画す個性的なキャラクターと、キャラそれぞれの持つストーリーも本作品の人気の一つ。 キャラ名や技名の由来はHR/HM関係が多い。これは石渡氏の(ry しばらくシリーズとしては凍結状態であったが、2012年にアーケードでアクセントコアの調整版が配信(※クリフ、ジャスティスが使用可に)。 2014年からは完全新作となる「GUILTY GEAR Xrd(イグザード)」シリーズが展開された。 2021年には最新作「GUILTY GEAR -STRIVE-」が発売。ストーリーとしては主人公ソルの物語の完結作となる。 【シリーズ一覧】 ◇ 本編 ◆ 外伝 ■ さらに派生 ◇GUILTY GEAR ◆GUILTY GEAR X ┣■GUILTY GEAR ぷち(1、2) ◆GUILTY GEAR XX ┣■GUILTY GEAR XX #RELOAD ┣■GUILTY GEAR XX SLASH ┣■GUILTY GEAR XX ∧ CORE ┃┣■GUILTY GEAR XX ∧ CORE PLUS ┃┗■GUILTY GEAR XX ∧ CORE +R ┣■GUILTY GEAR ISUKA ┣■GUILTY GEAR JUDGEMENT(格ゲーではなくベルトスクロールアクション、XX SLASHが同梱) ┣■GUILTY GEAR Dust Strikers(これも格ゲーではなくスマブラ風の対戦アクション) ◇GUILTY GEAR 2 OVERTURE(これも格ゲーではなく3DアクションRTS) ◇GUILTY GEAR Xrd ┣■GUILTY GEAR Xrd -REV2- ◇GUILTY GEAR -STRIVE- 【キャラクター】 ▽ソル=バッドガイ ▽カイ=キスク ▽メイ ▽ミリア=レイジ ▽ザトー=ONE(XX時代はエディ) ▽ポチョムキン ▽チップ=ザナフ ▽ファウスト ▽梅喧 ▽蔵土縁紗夢 ▽ジョニー ▽アクセル=ロウ ▽御津 闇慈 ▽ヴェノム ▽テスタメント ▽ディズィー ▽スレイヤー ▽イノ ▽ザッパ ▽ブリジット ▽ロボ=カイ ▽アバ ▽聖騎士団ソル ▽クリフ=アンダーソン(GUILTY GEAR以後は家庭用隠しキャラ、アーケード復活はAC+R) ▽ジャスティス(〃) ▽レイヴン(格ゲー版はXrd-REVELATOR-家庭用でプレイアブル化、2はDLCキャラ) + 「あの男」(格ゲー版は-STRIVE-でプレイアブル化、2はCPU専用キャラ) 飛鳥=R=クロイツ(格ゲー版は-STRIVE-でプレイアブル化、2はCPU専用キャラ) ▽Dr.ボルドヘッド(GUILTY GEARのみ) ▽ファニー(PETITシリーズのみ) ▽レオパルドン(ISUKAのみ) ▽ジャッジメント(JUDGEMENTのみ) ▽シン=キスク(GUILTY GEAR 2、Xrd-SIGN-) ▽Dr.パラダイム(GUILTY GEAR 2、Xrd) ▽イズナ(GUILTY GEAR 2) ▽ヴァレンタイン(GUILTY GEAR 2) ▽ベッドマン(Xrd-SIGN-) ▽ラムレザル=ヴァレンタイン(Xrd-SIGN-) ▽エルフェルト=ヴァレンタイン(Xrd-SIGN- DLCキャラ) ▽レオ=ホワイトファング(Xrd-SIGN- DLCキャラ) ▽ジャック・オー(Xrd-REVELATOR-) ▽琴慧弦(クム・ヘヒョン)(Xrd-REVELATOR- DLCキャラ) ▽アンサー(Xrd-REV2-) ▽名残雪(-STRIVE-) ▽ジオヴァーナ(-STRIVE-) ▽ゴールドルイス=ディキンソン(-STRIVE- DLCキャラ) ▽ハッピーケイオス(-STRIVE- DLCキャラ) カイ「本気で来い! ソル!」 ソル「しゃーねぇな、追記修正!」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] Xrdついに稼働開始したな -- 名無しさん (2014-02-22 22 35 37) 新作のキャラ少ないよ。早く追加してくれ。 -- 名無しさん (2014-02-26 11 13 25) これ外伝と本編の項の順番おかしくね?XrdはGG2の後って明言されてるぞ -- 名無しさん (2014-02-27 15 28 00) キャラ数はこれぐらいでいい。リストラ殆どなしで増え続けてたし。 -- 名無しさん (2014-03-03 10 21 49) 過去作のプレイアブルキャラで家庭用ストーリーに出てきた組は追加されそうではある -- 名無しさん (2014-12-08 12 26 13) 格闘ゲームでは珍しい一撃必殺技を取り入れてるんだっけ。HPがほぼ満タンの状態から一撃で沈められるって、初見で一体何人が想像したよ。 -- 名無しさん (2016-11-27 20 40 40) 格ゲー界でもこのシリーズのBGMの人気って高いそうだね -- 名無しさん (2018-08-10 13 30 56) 新作が出ると発表! -- 名無しさん (2019-08-05 17 42 44) またも新キャラが参戦! -- 名無しさん (2020-10-11 19 49 12) ストライヴ延期は残念だけどその分クオリティ増すなら待ってます。 -- 名無しさん (2021-03-07 01 46 17) 取り敢えずストーリーに関して感動したし良かったなぁって思えるところ色々あるけどアークは一回アメリカに謝れって感想がまずくる -- 名無しさん (2021-06-11 15 59 59) ストライヴの項目もできたらいいなと思う -- 名無しさん (2021-07-30 00 06 24) 一撃必殺削除か…まあ実質死にシステムな物を未だに残すのは違和感あるから仕方ないと言えば仕方ないか…。でもデストローイを聞けなくなるのは何か寂しい。 -- 名無しさん (2022-05-05 21 18 04) ストライヴで洋ゲー路線になったのは良き。 -- 名無しさん (2022-05-05 21 45 13) 精神異常設定が多すぎる…大変な世界だな -- 名無しさん (2022-10-30 20 32 28) 名前 コメント
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「判定不一致修正依頼」にて判定と記事内容の不一致が指摘されています。対応できる方はご協力をお願いします。 GUILTY GEAR 【ぎるてぃぎあ】 ジャンル 対戦格闘アクション 通常版 復刻版 対応機種 プレイステーション 発売・開発元 アークシステムワークス 発売日 1998年5月14日 定価 6,090円(税込) プレイ人数 1~2人 レーティング CERO B(12才以上対象)※ゲームアーカイブス版より付加 廉価版 復刻版 1999年9月22日/2,940円(税込) 配信 ゲームアーカイブス(復刻版)2007年5月31日/600円(税込) 判定 なし GUILTY GEARシリーズリンク 概要 特徴・評価点 問題点 総評 その後の展開 余談 概要 当時は中小メーカーもいいところであったアークシステムワークスが製作した、オリジナルの対戦格闘ゲーム。 石渡太輔氏の出世作でもあり、彼はキャラクターデザイン&世界観設定・BGM・主人公の声を全て担当するという八面六臂の大活躍を見せた。 後に『ギルティギア』はシリーズ化されるが、その第一作目が本作である。 特徴・評価点 爽快感を重視したゲームシステム 二段ジャンプや空中ダッシュ、チェーンコンボ、通常技ジャンプキャンセル、といった動作はほぼ全キャラに搭載されており、適当に操作しているだけでも非常にスピーディで派手な動きができる。初代の時点でシリーズの特徴である「自由度の高いゲームシステム」は確立されていた。 ダストアタック(浮かせ技)、フォルトレスディフェンス(強化版ガード)、デッドアングルアタック(ガードキャンセル必殺技)などのシステムも、内容は若干異なるが名前は本作が初出。 いわゆる意味の無いアピールが挑発・敬意と二種類ある(それぞれ専用のボタンが割り振られている)のも本作から。 全ての通常技がジャンプキャンセルに対応していたり、空中ダッシュの高度制限が無いといった、バランス重視の格闘ゲームでは考えられない思い切った仕様がいくつか存在している。ダッシュからの攻撃には慣性が乗る仕様もあり、前ダッシュからコンボを決めれば敵に張り付いたまま殴り続けられるため、多段コンボが非常にやりやすい。ちなみに波動拳コマンドの前進部分を2回入力するなどで、必殺技も滑り込みながら出せる。 これらの仕様は後の作品では制限がかかり厳しくなったが、家庭用版ではその制限を本作同様に緩和できる隠しモードが実装されていることもある。 一撃必殺技 文字通り「相手を一撃で倒す」必殺技。本作では一撃必殺技を成功させると規定本数を全て取ったことになる。つまり本当の意味で勝ちが確定する。 発動方法は特殊で、まずボタン同時押しで出せる「殺界発生技」を当てるか、相手の攻撃を受ける直前でガードすると「殺界」が発生。殺界中に一撃必殺技コマンド(波動コマンドと簡単)を入力すると一撃必殺技が発生し、勝利が確定する。防御側は防御コマンド(逆波動コマンド)を出すことで回避できる。 チャージ 大半のキャラは「チャージ」という行動で特定の必殺技を強化可能。対応した必殺技と同じコマンド+敬意ボタンでその場で気合を溜め始め、溜めた時間に応じて必殺技の性能が上昇する。チャージレベルはLv1~3まで存在し、一回必殺技を使うとLv1に戻る。また、チャージは必殺技同様、通常技をキャンセルして行うこともできる。 しかし、「チャージを終了した時に一切硬直が発生しない」のが大問題。これにより、地上HS攻撃を当てる→チャージでキャンセル→チャージを一瞬で終了→ダッシュ→通常技を当てる…というお手軽極まりない永久コンボ「チャージキャンセルコンボ」が成立してしまう。 一部チャージを持っていないキャラもいるが、そういうキャラに限ってパンチ→キック→パンチ→キック…と繰り返すだけで永久コンボになったりする。 続編では共通システムとしては削除されたが、カイがこのシステムを再現した技を持っていたり、聖騎士団ソルが固有システムとして似たようなチャージシステムを持っていたりと、後の作品でも活用されている。 ストーリー、キャラ設定 ストーリー設定 科学と魔法(GGでは「法力」と呼ばれる)が両立し、過去に起こった大戦で荒廃した世界が舞台となっている。そして攻略本ではゲーム中では語られていないそれら設定が年表付きで詳細に解説されている。 生みの親である石渡氏は、『漫画「BASTARD!!」などをモチーフにした』と発言している(*1)。例えばカイ・キスクの衣装シルエットはBASTARD!!のラーズ王子が着用したコートのシルエットまんまであったり、同じように登場人物にはHR/HM関連から名前を取ったキャラが多数いる。 個性あふれるキャラクター達 キャラクターデザインも石渡氏が担当。雑誌の前情報などでキャラクターイラストは公表されており、独特のセンスを持ったそれらはゲーム発売前から注目を集めていた。 キャラごとのEDも凝った作りになっている。特にソルとクリフのEDは必見。 + 登場キャラクター一覧 ソル・バッドガイ 本作の主人公。神器「封炎剣」で生体兵器「GEAR」を狩る賞金稼ぎ。かつての親友にして全ての元凶である「あの男」なる人物を探している。 飛び道具、無敵対空、突進技を所持したスタンダードな性能のキャラ。 カイ・キスク ソルのライバルにして「もう一人の主人公」。神器「封雷剣」を所持する天才剣士で、弱冠16才で聖騎士団(人類側の精鋭軍団)の団長に就任。 ソル同様、飛び道具、無敵対空、突進技を持つスタンダードな性能のキャラ。 後発の関連作品(ドラマCDや小説等)での出番が多い。 チップ・ザナフ 「大統領」となって世の中を変えようと考えているアメリカン忍者。何者かによって殺された師匠の仇も探している。 非常に素早い動きが可能で、さらにワープや迷彩といった撹乱技も使える。特に地上ダッシュの早さが半端ない。 続編では「防御力がとても低い」という特徴が追加され、その紙装甲っぷりと死に台詞の「師匠ー!」からネタにされることも多くなったが、立ち回りで圧倒すれば上位キャラも食えるので愛用するプレイヤーが多く、彼が主人公の外伝小説も出ているなど愛されてもいる。 アクセル・ロウ 元ギャング、20世紀からのタイムスリッパー。超人的な体術で二丁鎖鎌を操る。 鎖鎌はリーチが長く、敵を寄せ付けない戦い方が可能。接近戦もそれなりに強い。 HR/HM関連を元ネタに持つキャラが多いことは先に述べた通りだが、このキャラは見た目も名前もモロにGuns N Rosesのアクセル・ローズがモデル。攻略本でも明言されている。ちなみにSNKの某棒術使いのキャラにも非常に似ているため騒動になったとかならなかったとか(*2)。 線の細いGGX以降のデザインと異なり、本作では半袖短パンのムキムキマッチョ。後にこのデザインは『Xrd』で復活することとなる。 メイ 義賊「ジェリーフィッシュ快賊団」の一員。小柄な体で錨を振り回す怪力少女。 リーチが短い代わりにすばしっこくて接近戦が強い。技もコミカルなものが多い。 この頃からGGXに登場するジョニーの設定はあり、ジョニー直伝と言いつつミストファイナーを出せるのだが全くの別物(続編新キャラ・ヴェノムの必殺技「ダブルヘッドモービット」に近い)。因みに初代のみ一部の飛び道具を反射できたりする。 ポチョムキン 上半身と下半身がアンバランスなマッチョキャラ。祖国の命令で無理やり戦いに参加させられている。 典型的な鈍重&パワーキャラ。巨大な図体かつ重量級キャラであるために、様々なキャラに対ポチョムキン専用のコンボが多く存在する事と、小回りのきかなさで相性の悪いキャラにはとことん我慢と苦戦を強いられるのが不安要素。防御力は一番高いが。 投げ技「ポチョムキンバスター」はどうみてもアレ。続編ではセリフバリエーションの中に「48の必殺技!」という直球すぎる物が入るように。 Dr.ボルドヘッド 常人離れした長身を持つスキンヘッドの殺人鬼。かつては優秀な医師であったが、クランケの少女を誤って死なせてしまった事がきっかけで発狂してしまった。 体格、キャラの動き、台詞などあらゆる面であきらかにイカれたキャラ。因みに声優は塩沢兼人氏。 GGX以降に登場したファウストは設定や使用する技などから察するに同一人物と思われるが、公式からの発表は無い。 クリフ・アンダーソン 先代聖騎士団団長。現在は老いたため引退していたが、若かりし頃は一騎当千の強さを誇っていた。 身の丈以上の巨大な剣を振るうために攻撃力が異常に高くリーチも非常に長いが、その代わりに防御力が低く、機動力も最低クラスという超極端な性能。 特定の技でぎっくり腰になってダメージを喰らう事もある。 GGXで削除されたキャラクターの一人。その理由は設定上本作で死亡したこと以外にも、上記のキャラ性能のせいでもあると思われる。ただし家庭用限定のキャラとして登場したり、AC+Rで復活したりとなんだかんだで愛されているキャラ。 ザトー=ONE アサシン組織の頭領。自らに「禁呪(強力さと危険性の高さから禁じられた法力の術)」を施したことで、影を意のままに操ることができる能力を得た。ただし、その代償として視力を失っている。 名前と盲目である設定から明らかであるように、元ネタは『座頭市』。 遠近問わず戦えるキャラ性能と、千変万化する影のバリエーションがウリのキャラ。塩沢兼人氏のボイスと相まって、キャラ人気は高かった。 本作の時点では分身との同時攻撃はない。それらはGGX以降で実装されることとなる。 ミリア・レイジ 「禁呪」により髪を武器に変える力を手に入れた元アサシン組織の暗殺者。ザトーとはただならぬ因縁があるらしいが…。 発射後向きを変えられる飛び道具や、持ち前の高機動力で敵をかき回しつつ戦うキャラ。続編では起き攻めが強烈な強さを誇るようになる。 テスタメント 中ボス。人間を素体とした「GEAR」。死神がモチーフであり、大鎌を振るい一部のモーションでは顔が髑髏に変化する。 罠設置に特化しており、移動封印、毒付与、時間差で打ち出されるガード不能の攻撃といったオンリーワンの技を持つ。ボス性能ゆえか、技性能がGGX以降と比べるとかなり凶悪である。 例えば覚醒必殺技の「ナイトメアサーキュラー」。ヒットした相手に毒を付与する技なのだが、本作では毒のスリップダメージでも容赦なく死ぬ上に、テスタメントがダメージを受けても毒が消えない、技自体の威力も高めかつコンボにも組み込める…と凶悪な性能であった。 ジャスティス 本作のラスボス。かつて人類に反旗を翻した最強最悪の「GEAR」。見た目はテッカマンブレードに似ている。 通常技、必殺技共に強く(中でも飛び道具は凶悪性能)、覚醒必殺技でボルテッカに似た極太レーザー「ガンマレイ」も照射する。さらにCPUは超反応かつ的確にコンボを決めてくるため、クリアの際の強大な壁となる。 ストーリーとキャラ性能の関係上、GGX以降は家庭用専用キャラとして登場。そしてAC+Rにてクリフとともに正規キャラとして再登場を果たす。 人間男性であれば性器がある位置に、非常に目立つ突起物が付いていることがネタとなっている。だが、後年明らかになったジャスティスの『コアとなった人物』の事を考えると…。 梅喧 粗暴な女剣士。幼少時に家族を惨殺した「あの男」を探している。 特定の条件を満たすと使えるようになる隠しキャラなのだが、あまり作り込まれているとは言えず、必殺技も少なかった。しかしX以降では、「ガードキャンセル技主体に立ち回り、相手の勢いを削ぐ」という、独自の戦法を取るキャラに生まれ変わった。 初代での声優は本作でメイの声を演じているこおろぎさとみ氏。彼女の演じる役としては「粗暴な成人女性」というあまり類を見ないタイプのキャラ。 BGM エレキギター全開のHR/HMが主体のBGMとなっている。作曲者は石渡氏。 こちらも良曲ぞろいで、「Holy Orders」「Suck a Sage」「Writhe in Pain」「Momentary Life」などのBGMは後のシリーズでも使用されており、ラスボス・ジャスティス戦の「Meet Again」などは非常に人気が高い。 キャラボイス 各キャラの必殺技ボイスが最大3種用意されており、技を使うたびランダムに変わる。何でもないことのようで、カプコンや旧SNK等の格ゲー大手の作品でも見られない新鮮な演出だった。 ソルの「ガンフレイム」であれば抑揚を変えた技名のシャウト3種、メイの「ミストファイナー」であれば技名シャウト2種+台詞「ジョニー直伝!」の計3種といった具合。むろん負けボイスも3種類あり、チップなら「師匠ー!」「畜生ー!」「バケモンがぁー!」となっている。 石渡氏がソルを演じているほか、チップ、ポチョムキン、クリフ、テスタメント、ジャスティスも制作スタッフが演じているが、本職の声優陣に混じって健闘しており悪くない水準。石渡氏の演技は特に好評を博した。 問題点 ムチャクチャなゲームバランス 大半のキャラが弱攻撃が入ったらそこからチャージキャンセルコンボに繋げられるうえに、その難易度も他の格ゲーに比べて容易。どう考えても「世紀末」なゲームバランスである。もっとも、チャージキャンセルを使わない永久・即死コンボも普通に開発されていたりするのだが…。 「ダッシュしながら攻撃を出すとダメージが倍増する(通称:CLASH)」「チャージで強化すると異常な攻撃力になる技が多数ある」「体力半分以下だと覚醒必殺技(=超必殺技)が撃ち放題になる」「低空ダッシュの高度制限が無いためJCからの低空ダッシュでコンボ繋ぎ放題」「何にでもダッシュ慣性が仕込めるためノックバック無視し放題」「ソルの覚醒必殺技『ドラゴンインストール』がかけ直し可能で、しかもかけ直せばかけ直しただけ必殺技の威力が上昇する」といったイケイケ調整もその滅茶苦茶ぶりに拍車をかけている。 さらに気絶の解除条件が「コンボ補正が切れたところで攻撃を当てるか、ダストアタックを当てる、または殺界発生技を食らった際に回避コマンドを入力する事、もしくはダメージを受けていない状態で一定時間経過する事で解除される」のいずれかとなっており、上記の条件を避ければ気絶させっ放しでコンボを繋げることができる。気絶中は受身も一切取れないので空中コンボもつなげ放題。 システム面 CPU戦の難易度が高い。 序盤はそうでもないが、後半~ラスボスは的確に反撃・コンボを決めてくるためまさしく鬼。ノーコンティニューでクリアするなら、チャージキャンセルコンボの使用もやむをえない。 前述したとおり、本作では体力が50%以下になったら覚醒必殺技が使い放題なのだが、ラスボスはそれを悪用して覚醒必殺技「ガンマレイ」を連発してくる。避けにくい極太レーザーを照射し、ヒットしたら大ダメージ+確実に気絶、そして再びガンマレイを撃たれて終了、ガードしても大量の削りダメージ…ととんでもないことになる。ただし、照射直前の隙を突いてダッシュ攻撃で出かかりを潰す(実は本作では覚醒必殺技の暗転時に時間停止がない)、ハイジャンプで空中に逃げる、ボルトヘッドはしゃがめば当たらない(しゃがみガードではダメ)といった抜け道もある。 なお、一撃必殺技はCPUも狙ってくることがある(特にボルドヘッド・チップ・クリフ・ジャスティスは狙ってくる頻度が高い)。 また、CPU戦の難易度・本数設定ができない点も難易度上昇に一役買ってしまっている。 コンボ重視のゲームなのに、高く飛んでも画面がほとんど上にスクロールせず、せっかくの空中コンボが画面の上端や体力ゲージで隠れてしまう事が多い。 ダストアタックを当てた時などは浮いた相手がちょうど体力ゲージの裏の辺りに留まるため、最初から見せる気が無いとしか思えない。 一撃必殺技関連 一撃必殺技を回避された場合、仕掛けた側が先に動けるようになっているのだが、相手が無防備なところにそのままコンボを繋げる事が可能なキャラがいる。回避しなければ一撃必殺が待っているのだが、回避してもコンボから普通に死ぬという理不尽仕様。 「殺界発生技を喰らった瞬間に気絶すると絶対に回避できない」という、これまた理不尽な仕様が存在している。逆に言えば、対CPU戦のジャスティス相手でもこれを利用すればあっさりと一撃必殺技を喰らわせて勝つことができるが。 そもそも「一撃で勝負を決められる可能性があるにもかかわらず、仕掛ける側にコストもリスクらしいリスクもなく(*3)、しかも無制限に使える」という時点で完全にイカれている。 その他 バグもやたらと多い。再現の難しいバグから実戦でぽんぽん起こるバグまで様々。実戦投入できればさらなる世紀末化が期待できるバグは多い。復刻版で修正されたものもあるが、一部のみ。 「CPU戦の対戦相手が全員ポチョムキンになる」という謎の裏技がある。これを使うと、ジャスティス登場デモの後なのにポチョムキンが出てくるという珍妙な事態に。しかしCPU戦の後半の難易度は(使用キャラにもよるが)それでも結構高いのが現実。 テスタメント・ジャスティス・梅喧の勝利台詞が用意されていない。通常プレイでは勝利台詞を見ることができないし、ある手順(*4)を踏むことで勝利台詞を出現させても、「ただいま開発中によりメッセージが用意されておりません」という、いかにも「作りかけ」いった趣旨のメッセージが表示されるのみ。 総評 ここまで読めばだいたい察しが付くだろうが、本作の要素を全て解禁した時「ゲームバランス」などというものはどこかに消し飛んでしまうほどガタガタで粗い作りである。 もし本作が当時のアーケードシーンや現在のネット対戦用ゲームとして登場していたら、間違いなく「商品失格のクソゲー」呼ばわりされるであろうレベルであり、そこかしこに今となっては考えられないトンデモ調整が行われている点が数多く見受けられる。処女作の時点で世紀末の血脈を感じることが出来るのではないだろうか。 しかし、爽快感あふれるゲーム性や魅力あるキャラクター、名曲揃いのBGMといった良点は決して無視できるものではなく、「『家庭用ハードでしか展開していない2D格闘ゲーム』としては飛び抜けた完成度の高さである」という印象を与えてくれる作品ではあった。 その後の展開 本作の発売当時はメジャーな存在とは言えず、「面白いクソゲー」として一部で人気を獲得するに留まっていた。しかし大手メーカーながらゲーム方面ではいまいちだったサミーの目に止まり、続編製作が決定。そして開発された『GUILTY GEAR X』は格闘ゲーム界及びアーケード業界に新風を吹き起こすこととなり、以降、度々のアップデートや続編が稼働する人気シリーズとなる。 余談 本作の製作スタッフ「TEAM NEO BLOOD」は「全員が入社したてのホヤホヤで、これまで商用ゲームを制作したことが無く、さらに人数も少ない」というにわかには信じられない事実がある。少人数制作によるフットワークの良さが、(世紀末に足を突っ込んではいるが)いい結果を残したと言える。 製作資金不足等の事情により、半分近くのキャラボイスを開発スタッフが担当している。ただし、素人ではあるものの聞くに堪えないレベルではない。1作目ゆえに声のイメージもよく固まっていなかったせいもあるが。 中でも主人公のソル役は石渡氏本人が担当している(当初は山寺宏一氏を予定していたが、急遽変更になってしまった)。これが「渋い声でぶっきらぼうなソルのイメージに合っている」「キャラデザ・ストーリー設定・作曲に加えて主人公の声まで演るだと!?どんだけマルチタレントなんだよ!?」とユーザーからは大好評。2012年の『GGXXAC+R』に至るまで石渡氏がソル役を担当し続けることとなった。 ただし、これは石渡氏には不本意なことであり、「GGXX時の収録時、恥ずかしさを隠すため酒をガブ飲みして挑んだ」という逸話も残されている。また、ストーリーモードやドラマCDなど長い台詞をしゃべる必要がある時は、「自分の演技力では本職の声優の方に失礼だから」という意向でプロの声優が担当している。このためゼクス以降に発売されたドラマCDおよび『GGXX』のストーリーモードでは花田光氏が、『GGXXAC+』以降では中田譲治氏がソル役を務めている。 『AC+R』はストーリーモードだけでなく対戦中の声も中田氏が演じているが、対戦時に限りおなじみの石渡氏の声に切り替えることも可能。余談だがこの機能について石渡氏は「あれ?俺の声、売られてる…?」と発売まで知らされていなかった模様。 雑誌で始めて情報が公開された際はまだ開発途中で設定等も固まっていなかったらしく、製品版とは大きく違う情報が載っていた。 グラフィックがプリレンダ3Dだったり、製品版では常人外れの巨体で闘うポチョムキンが斧を持っていたり、メイも錨ではなく此方もなぜか斧を持っている等、設定面での変更も見受けられる。 本作にもあの「バスケ」が存在することが後に判明している。というのも実は『北斗の拳 (AC)』のメインプログラマー安部秀之氏のゲームプログラムデビュー作が本作であるため。安部氏は後にディレクターとなっていくつかの作品をリリースしているが、もしかしたらそれらの作品でも「バスケ」が見つかるかもしれない。 2019年5月16日にシリーズ誕生から20周年を記念した復刻版として、Switch/PS4/Windows(Steam)にて移植版がリリースされた。なお、Switch版は本作と『GUILTY GEAR XX Λ CORE PLUS R』とのカップリングである『GUILTY GEAR 20th ANNIVERSARY PACK』も同日にリリースされている。
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GGXからディズィー GUILTY GEAR XO-01
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GUILTY GEAR X 概要 GGXでの追加・変更点 評価点 賛否両論点 問題点 総評 移植 GUILTY GEAR X(DC版) 概要(DC) 変更点・評価点(DC) 賛否両論点(DC) 問題点(DC) 総評(DC) GUILTY GEAR X PLUS 概要(PLUS) 変更点・評価点(PLUS) 問題点(PLUS) 総評(PLUS) その他の移植作品 その後の展開 GUILTY GEAR X 【ぎるてぃぎあ ぜくす】 ジャンル 対戦格闘アクション 対応機種 アーケード(NAOMI) 販売元 サミー 開発元 アークシステムワークスピックパック・エアリアル 稼働開始日 2000年 プレイ人数 1~2人 判定 良作 GUILTY GEARシリーズ 概要 アークシステムワークスの格闘ゲーム『GUILTY GEAR』の続編。ただし、ストーリー的には正式な続編ではなく、外伝として位置付けられている。 格ゲー人気の低下が決定的になってきた中、ゲーム業界ではさして名を知られていなかったサミーが突如として発表した超新星。ゲーマーを唸らせる魅力的な要素がこれでもかというほどに詰め込まれた革新作であった。 GGXでの追加・変更点 ゲームシステム テンションゲージ 前作のカオスゲージは「テンションゲージ」と呼ばれる物に変わり、「攻めの行動を取るほどに上昇効率がアップする」特性が加えられた。 攻め続けていれば相手に向かって移動しているだけでも貯まっていくが、逆に逃げ続けているとどんどん貯まりにくくなるばかりか、「ネガティブペナルティ」という強烈なペナルティ(*1)が課せられてしまう。待ちなどのチキン対策としてはかなり画期的だったといえるシステムである。 防御力の細分化 前作では防御力が最も低いキャラはクリフで、ポチョムキンがやや打たれ強く、ラスボスのジャスティスが最も防御力が高いといった調整になっていたが、それ以外のキャラの防御力はおおむね似たようなものだった。本作ではキャラごとに防御力が大きく違い、さらに、「根性値」と呼ばれる「体力が減ると防御力に補正がかかる」システムが導入された。 その結果、前作では防御力が平均レベルだったチップは、なんと 全キャラ中ワースト1位の防御力 となり、ゲームそのものが高火力化した事と相まって、 1コンボで4割はザラ、相手キャラやガードレベルによっては下手をすると1コンボで即死クラスのダメージをもらう キャラとして定着した。 敗北時のセリフの「師匠ー!」から、チップが勢い良く死ぬ事を 「シショる」 と揶揄するのが定着したのは本作からである。 なお次回作で防御力の低さはさらに悪化した模様。 ガードレベル 連続技補正と待ち対策を兼ねたシステム。攻撃をガードすると体力ゲージの下にある「ガードレベルゲージ」が増加し、溜まった量に応じて技のダメージ上昇および連続技におけるダメージ減少補正が緩和される。さらに、基準値を大きく上回るとゲージが点滅し始め、その状態で攻撃を食らうと強制的にカウンターヒットとなる。 『ガードそのものは問題なく行い続けられるが、長続きするほど崩された時に大ダメージを受ける』という方向性は、当時流行していた「ガードクラッシュ」とは別のアプローチで待ち行為にリスクを負わせる画期的なシステムだった。 ロマンキャンセル テンションゲージを50%消費し、通常・必殺技問わず攻撃動作を強制中断してしまう大胆不敵な新アクション。本作の、ひいては後のアーク格ゲーの代名詞とも言えるシステムであり、隙の多い技のフォロー、腕前次第では連続技のさらなる発展を見込めるため、応用の幅は極めて広い。 ちなみにこの名称は「なんとなくのノリ」で決められたらしいが、そのネーミングセンスは見事。 一撃必殺技の仕様変更 さすがに初代のシステムでは理不尽だと思われたのか、一撃必殺技の仕様は大幅に変更されてとても扱いづらくなった。 まず攻撃ボタン全押しで「一撃必殺技準備状態」になり、そこからコマンドを入れると発動する。ただし、1ラウンド中1回しか出せない上決めても1本取るのみ&外すとそのラウンドが終わるまでテンションゲージが消失する、と厳しい制約がある。技性能も総じて当てづらく・見切られやすく設定されており、しかも準備状態への移行モーションはよく目立つうえにやたらと長く、事実上の死に技となってしまった。 この仕様は後発の『XX』でも全バージョンを通して続くことになる。『Xrd』では「セットラウンドのトドメ限定だが、一応実戦でも使える」程度の仕様にはなっている。 新キャラクター キャラクターデザインは引き続き石渡氏が担当。前作のキャラも多数登場するが、キャラ性能やデザインが大幅に変わっている者も多い。 Dr.ボルドヘッド、クリフ、ジャスティスは登場しない。ただし、Dr.ボルドヘッドは似たキャラが登場しており、クリフとジャスティスは家庭用では使用可能なバージョンも存在する。なお後者二人は前作で死亡した設定になっており、アーケードのシリーズには基本的には登場しない。 + ゼクスにて追加されたキャラクター一覧 ファウスト 頭に紙袋を被った医者。設定や立ちグラフィックが前作のDr.ボルドヘッドを連想させるが…?(*2) 何を投げるかわからない飛び道具と、リーチの長い通常技が特徴。見た目に反して案外使いやすく、初心者にも比較的オススメできるキャラでもある。 ドリフっぽい技やギャグ成分が多くいい意味で「狂っている」キャラだが、バックストーリーや勝利台詞はかなり大真面目。また、「医者」という設定もあってか、ドラマCDや小説などで重要な脇役として登場することが多い。 その極端な長身ゆえに食らい判定がかなり特殊で、さまざまなキャラに対ファウスト限定コンボが存在する。 ジョニー 空賊「ジェリーフィッシュ快賊団」のリーダー。日本刀による居合抜きを用いて戦う。 前作のメイのストーリー中に登場していたが、デザインを変えた上で使用キャラに抜擢。 動きは遅めで、ダッシュがステップタイプのため瞬発力も低いが、刀を使った技は出が早くリーチに優れているため強い。 しかしそれ以上に強烈なのが起き攻めである。詳しくは後述。 御津 闇慈(みと あんじ) 日本壊滅の真相を追うジャパニーズ。舞うように戦う独特の戦闘スタイルを持つ。 飛び道具と下段技を重ねることで、中下段同時攻撃(=実質上のガード不能連携)を行えるキャラ。 一部の技には「ガードポイント」が存在しており、相手の技を受け流しつつ反撃することが可能。 暑苦しい熱血漢という性格からか、ゲーム中では根性値が最高値に設定されている。ただし素の防御力は平均レベル。 上半身が裸なのでファンからの愛称はそのまんま「半裸」。「当たると痛いから本気で避けられる」とは本人の勝利台詞によるが、ガードポイントで敵の攻撃に耐えている様となんだか矛盾している気がしなくもない。 蔵土縁 紗夢(くらどべり じゃむ) 拳法家にして料理の達人。自分の店を構えるため賞金を狙う。語尾に「アル」をつける、コテコテの似非中国人喋りが特徴。 徒手空拳で戦う格闘家ゆえ、技のリーチは短いがラッシュ力が強く、また、ブロッキングの様に相手の技を受け流すこともできるため接近戦が強い。 「朝凪の呼吸」を行うことで、一部の必殺技を強化することが可能。強化された必殺技を絡めた連携、連続技は強力。 ゲーム中の彼女の行動にはほぼ必ずパンチラが仕込まれている。気になる人はトレーニングモードでじっくりと確認してみよう。 ヴェノム アサシン組織の幹部。銀髪黒肌で穏やかな美形キャラだが、外見が色々と奇抜。 ザトー=ONEに"盲目的な忠誠"を誓っている。本人にその気はないかもしれないが言動が"それ"っぽいため(*3)「フォモ」などと呼ばれる事も…。 ビリヤードをモチーフとした技を持つ。特に「ボール生成」を絡めたトリッキーかつ変幻自在の連携が持ち味。しかし火力が低く切り返し技に乏しいため常に自分のペースを握り続ける必要がある。 ディズィー 生体兵器「GEAR」と人間のハーフ。ストーリーにおける最重要人物で、本作のラスボスでもある。 豊富な飛び道具と高い空中移動能力を駆使して戦うキャラ。しかし喰らい判定が大きい・防御力が低い・気絶しやすいと非常に打たれ弱く、一端攻められると脆い。技の性能にも一癖あるものが多い。 彼女のみ一撃必殺技を持っていないが、代わりにテンションゲージを100%全て消費する強力な覚醒必殺技「ガンマレイ」を持っている。 ラスボスであるのに儚げで、清楚でしとやかな雰囲気を持つ美少女だが、いざ戦闘になるとそれとは裏腹に過激なファッションになる。そのギャップに魅了された熱烈なファンが多くつき、キャラ人気が非常に高いことでも知られる。 『X PLUS』のストーリーモードでは、続編への伏線がちりばめられている。それが続編の発売時にちょっとした騒動になったことも。 評価点 爽快感あふれるゲームシステム システムは概ね『ストリートファイターII』からの流れを継承しており、前作は「自由度の高いゲームシステム」が売りであった。本作でもそれらは全て継承され、変わっていない。 二段ジャンプや空中ダッシュ、チェーンコンボ、ダストアタック、通常技のジャンプキャンセル、といった動作は、前作同様ほぼ全キャラに搭載されている。適当に操作しているだけでも非常にスピーディで派手な動きができる。連続技の要になるキャンセル行動も必殺技キャンセル・ジャンプキャンセル・ロマンキャンセルと多岐に渡る。 攻め攻めのゲームバランスだが、それに劣らず防御システムも底上げされた。 防御手段は「フォルトレスディフェンス(テンションゲージを消費して行う強化版ガード)」「直前ガード(硬直を微妙に減ららし、さらにテンションゲージ上昇率も上げる)」「デッドアングルアタック(地上ガードの硬直中にのみ出せる切り返し専用技)」と豊富で、空中コンボも繋ぎが甘い場合は受け身を取って脱出できる。 地味な点ではあるが、先行入力が利きやすくなっていたりするなど細かい仕様が随所に存在する。これらの仕様を逆手に取って様々なテクニックが開発されていった。 ゲームスピードが早い一方、ヒットストップや必殺技コマンドの受付は長め。このためヒット確認によるコンボ、つまり「通常技が当たったのを見てからガトリングコンビネーションに繋ぎ、〆に必殺技を出す」という基本的なコンボは比較的容易である。 美麗なグラフィック 使用基板がNAOMIとなり、グラフィックは大幅にパワーアップ。前作と比べればその差は一目瞭然である。 ハイレゾで描きこまれたキャラクターはダイナミックかつ表情豊かに動き、エフェクトも派手。「格ゲーは苦手だけど、キャラは好き」という人達からの注目も大いに集めた。 曲がりなりにも2Dのドット絵ではあるのだが、本作でのキャラアニメーションの作成手法はアニメのようなセル画である。石渡氏が技の絵コンテを描き、それをアニメーション製作会社が動画として描き起こし、それをさらにゲームのドット絵へと落とし込んだ…と言う流れ。 グラフィックのパワーアップのおかげで、必殺技も派手。テンションゲージを消費する「覚醒必殺技」はもっと派手。 BGM 前作同様、石渡氏作曲のエレキギター全開のHR/HMが主体のBGM。 前作でも人気であった「Holy Orders」「Suck a Sage」「Writhe in Pain」「Momentary Life」等の名曲はアレンジされて本作でも使われている他、多数の新曲も収録。BGMの評価は高い。 中でも、ザトーvsミリア戦のBGM「Still in the Dark」は特に高評価の曲として有名。石渡氏もお気に入りの一曲である。 賛否両論点 AC版は音源がNAOMI基板の内蔵音源であったため、ギター音がかなり貧弱に感じられる。 ただし、「これはこれでアリ」という声もある。というのも家庭用機への移植版では音源が強化されているのだが、その際にメロディーラインに若干のアレンジが加わっているため。 問題点 ゲームバランス 調整がまだ練りこまれておらず、様々なテクニックの開発の末に本作は「ひどいハメゲー」として知れ渡っている。 本作では起き攻めが以降の作品よりも非常に強烈である。移動起き上がりが無いうえに中段技も発生が速いので見切るのが困難、さらに一部のキャラはガード不能連携まで行えてしまう。ゆえに起き攻めと起き攻め対策を覚えることが対人戦の基本となる。というか覚えないと一方的にハメ殺されてお話にならない。 ダイヤグラム上位のキャラであるミリアとジョニーの性能が明らかにおかしい。両者に共通しているのは「起き攻めが極悪」である点。 ミリアは設置系必殺技「HS版タンデムトップ」を重ねてからのガード崩しが強力無比。中段、下段、投げ(さらに裏回りも加わる)、どれを取っても出が速くて見切りづらく、どの技を始動技にしてもダメージと気絶値を稼ぎつつ相手をダウンさせる連続技に移行できる。そして再びHS版タンデムトップを重ね、死ぬまで逃がしてくれない。 しかも彼女はデッドアングルアタックを始動技としたコンボが存在するため、仮にこちらに攻めのターンが回ってきたとしても、テンションゲージがあれば極めてローリスクで切り返し、ターンを取り返せるという理不尽ぶり。 各種通常技もいちいち嘘のように判定が強く、牽制を振り回して何か当たればそのままコンボに移行、ガードされてもそのまま固めに移行、と差し合いに関しても異常な強さを誇っていた。ただし防御力が非常に低いため、ワンチャンスで高威力の連続技を決めればまだ勝利の目はある。 ジョニーには「霧ハメ」というセットプレイが存在し、一旦霧ハメに移行されると、起き上がりにガード不能かつダウン回避不能の必殺技を死ぬまで重ねられ続けることになる。連携の隙を縫って脱出することは一応可能だが、熟練のジョニー使いから逃げることは「ほぼ無理」と言えるくらい非常に困難。しかも霧ハメに持ち込める状況が非常に多く、仕組みさえ知ってしまえばものの5分も練習すれば安定するくらい難易度が低い。 ジョニーはミリアと違い、防御力も平均より上のため中々削りきれない。(*4)勝つためには何度もチャンスを掴んで起き攻めに読み勝つ必要がある。 それ以下のキャラも「ドラゴンインストールがかけ直し可能で、ゲージさえ回収すれば永続できるソル」「エディゲージの回復具合が後作と比べて異常に早いザトー」「完走は非常に難しいが、永久コンボを所持する紗夢」「小技から1コンボで気絶させるディズィー」と上位~中堅キャラはどこかおかしい性能を持っている。 また本作は非常に気絶しやすくガードレベルの降下も緩やか。一部の下位キャラクターまでもワンチャンスから気絶させてそのままラウンドを取れたりと非常に高火力なゲームになっている。 これらのゲームバランスの特徴は緩和されつつも後のシリーズにも残されている。事故ゲーなどと呼ばれた『アクセントコア』も本作を意識して調整した結果だという。 さらに、「単独で出した技の出かかりをフォルトレスディフェンスでキャンセルできる(FDC)」という仕様が発見され、ここから「足払いフォルトレスディフェンスキャンセル」→「フォルトレスディフェンスキャンセルダッシュ(FCD)」と呼ばれるテクニックが誕生。ゲームバランスは世紀末に足を半ば突っ込んだ状態となった。 「足払いフォルトレスディフェンスキャンセル」とは、ガトリングコンビネーション(チェーンコンボ)の最後を足払いで締め、さらにその足払いの出かかりをフォルトレスディフェンスでキャンセルすることで、疑似的なロマンキャンセルが可能となるテクニック。「足払いに繋げられる技限定」という条件こそあるものの、テンションゲージの消費量が極小であるため連続で行える。 通常、ガトリングコンビネーションを経由して繰り出した通常技は、出かかりをフォルトレスディフェンスでキャンセルする事はできないようになっている。しかし、足払いのみこの制限をつけ忘れてしまっており、後に開発スタッフがこのテクニックを聞いた際には「血の気が引いた」と返答したことからも、完全に想定外であったようだ。 FCDは足払いフォルトレスディフェンスキャンセルに前ダッシュの入力を複合させることで、通常技ロマンキャンセル前ダッシュの様な動きが可能となるテクニック。入力難易度が非常に高く安定させるには相当な修練を必要とするが、FCDを駆使することで超強力な固め連携、超威力の連続技&確定気絶、見えない崩し連携などが可能となるため、中級者以上の対戦では必須となる。 このテクニックの発見はダイヤグラムにも大きく影響を与えた。全キャラのコンボ火力が軒並み上昇し、もともと強かった上位陣(特にミリア・紗夢・ディズィー)はさらに評価を伸ばした。ジョニーは恩恵があまり無かったが、霧ハメが強かったため問題なし。闇慈やチップは下位キャラだったが評価を伸ばすことに成功。逆にこのテクニックを利用してもあまり恩恵を受けられないキャラはますます悲惨な事に…。 バグ・不具合 数こそ少なかったがゲームバランスに影響を与えるバグ・不具合もあった。 「ミリアのジャンプHSの攻撃判定が縦方向に無限に伸びてしまう(しかも、一度発生してしまうと再起動しない限り永続)」「カイがファウストに通常投げを行うと、演出の隙間に投げやダストアタックで割り込まれて反撃が確定してしまう」などが有名。 また、一部のステージの背景オブジェクト(和風キャラ共有ステージの狛犬が有名)がプレイヤーキャラよりも前に表示される仕様であったため、起き攻めの際に背景オブジェクトにキャラが隠れて回避がますます困難になるといった問題もあった。次回作以降では背景が別のものになったり、半透明になるなどするようになったため、この問題は解消されている。 これらの理由から、本作は完全に「初心者お断り」のゲームとなっている。 操作性は良好で必殺技コマンドも出しやすく、CPU戦の難易度も低いというところまでは初心者向けなのだが、問題は対人戦。覚えるべき知識やセオリーが多く、FCDを筆頭とした高難度の操作テクニックを要求される技が多数存在するため、ハードルは非常に高い。 ゲーセンの運営上(特に資金、設置スペースに関する問題)練習台を用意するのが難しいこともあり、初心者は家庭用発売までは練習がなかなかできない環境であった。 その他 キャラによっては一部技のモーションがどこか変、カッコ悪いという声が挙がっている(カイの立ちHSなど)。 約半数のキャラのダストアタックが、なぜその技動作で相手が斜め上に吹っ飛んでいくのかと言いたくなるものとなっている(特にソル)。 ただ、前述のようにグラフィック自体はたいへん綺麗であり、演出面で多少おかしな部分よりも対戦バランスのほうが重要であったため、あまり問題点としては認識されていない。また、この辺りは開発陣も自覚があったのか、新作に移行するにつれ新たに追加・変更されたモーションは評価が良くなっている。中にはポチョムキン等のように、キャラ付けとしてあえて大きく変更・刷新されないキャラもいるが。 総評 人気が下火となった格闘ゲーム界にいきなり現れた綺羅星といえる存在であり、同時にアークシステムワークスを有名ゲームメーカーとして認知させ、さらに会社の方向性までをも決定づけてしまった作品。 前作という下地があったとはいえ、そこからの進化はまさに「昇華」としか言いようがない程に見違えており、しかもアーケード参入1作目にしていきなりこの完成度の高さであった。 過去の格闘ゲームの総決算+αとも言えるような詰め込まれたシステムと、それに支えられた動きの自由度とスピード感が売りの対戦ツールであり、このゲームの持つ魅力に取りつかれたプレイヤーは、多少のゲームバランスの悪さを気にせずやりこみ続けた。 また、美麗なグラフィックと個性豊かなキャラクター、ロック調のイカしたBGMなども大好評で、多数の新規ファンの獲得に成功。 それまで格闘ゲーム界隈の中心にいたカプコンが新規の格闘ゲームの製作に消極的になり始め、SNKに至っては会社継続のピンチに追い込まれていた中、格闘ゲーム界隈、ひいてはアーケード業界に新たな活気を呼び込むことにも成功したのである。 移植 DC/Win版とPS2版、そしてなんとGBA版が発売された。 GUILTY GEAR X(DC版) 【ぎるてぃぎあ ぜくす】 ジャンル 対戦格闘アクション 対応機種 ドリームキャスト 販売元 サミー 開発元 アークシステムワークス 発売日 2000年12月14日 プレイ人数 1~2人 判定 良作 概要(DC) 上記ソフトの初の家庭用移植版。 変更点・評価点(DC) AC版のほぼ完全移植 若干の不具合こそあるものの、家庭用移植として問題のないレベルの移植になっている。 GGモードの搭載 前作寄りにバランスを変更したモードが搭載された。 サバイバルモードの追加 体力がゼロになるまでにどれだけ多くの相手を倒せるか競うモード。時々「体が金色に光り、性能が異常に強化されている」敵が乱入することも。 音源の強化 特にギターの音色は強化されており、BGMの質を高めている。 AC版とは若干メロディラインが変更されている曲もある。AC版の曲は残念ながら収録されていない。 賛否両論点(DC) GGモード中のカイ 後のロボカイとなるキャラだが、本作の時点では一切の説明がなく、単に「挙動がおかしいカイ」でしかなかった。そのため「アレは何なのか」という憶測が飛び交いまくった。 問題点(DC) 致命的なものではないが若干の不具合も起きている。 CPUへダウン追い打ちを当てても、受け身を取れるタイミングであるにもかかわらず受け身を取らない。 ガードレベルゲージのオーバーフローバグがAC版から引き続き残っている。 総評(DC) アーケード格闘ゲームの家庭用移植として無難な出来。 一部気になる点も存在するが、AC版のフィーリングをほぼそのまま家庭用機で体験できる、という点で非常に評価は高かった。 GUILTY GEAR X PLUS 【ぎるてぃぎあ ぜくす ぷらす】 ジャンル 対戦格闘アクション 対応機種 プレイステーション2 販売元 サミー 開発元 アークシステムワークスポジトロン 発売日 2001年11月29日 プレイ人数 1~2人 判定 良作 概要(PLUS) DC版から1年遅れてのソニーハードへの移植。 後発である代わりに、追加要素がいくつか加わっている。もちろんAC版・DC版の長所・特徴はそのまま。 変更点・評価点(PLUS) ストーリーモードの追加 倒し方などでストーリーが分岐。格闘ゲームとしてはかなり多めのシナリオが搭載されており、1人プレイでも十分楽しめる量のシナリオとなっている。 ここでGGモードのカイがロボカイであると判明した。 AC/DC版での不具合の修正。 AC版では登場しなかったクリフとジャスティスの復活。グラフィックもハイレゾで書き直されている。 GGモードにも調整・追加が行われた。 GGモード適用なしでGGモード性能のキャラが使用可能になった。 従来のGGモード性能をさらに改変した「EXキャラ」が初めて搭載された。当時はGGキャラの改変版ということで「GG+キャラ」と呼ばれていた。 WSC版「GUILTY GEAR PETIT2」でパスワードを入手すると、一部の要素の先行開放が出来る他、ギャラリーモードのラスト8問が開放可能。問題なのは後者で、プチ2以外の解放方法が無かった。運営側も所謂エゴサーチ的な事を行っていたようで、パスを乗せたサイトに「アークから削除要請のメールが来た」というレベル。現在は検索すれば普通に見つかるものの、当時はその一瞬のタイミングを逃した人は、実機を買うまで延々とプレイ不能だった。 問題点(PLUS) せっかく復活参戦した2キャラの残念な点 ハイレゾで描き直されたとはいえ、各種モーションは初代「ギルティギア」の使いまわしで構成されている。例えばジャスティスは挑発モーションと、新技の「技名なし」(*5)の動きが全く同じものになっている。 EXキャラには未対応。『XX』においても最後までEXキャラが追加されることは無かった。 クリフのCVは初代「ギルティギア」の使いまわしなので、同じ台詞が色々な箇所に使用されている。また、ジャスティスにはキャラクターボイスが一切無い。初代では森藤卓弥氏(現:射尾卓弥氏)が演じていたのだが(*6)。 メディアがCD-ROMなのでロードがやや長い。 総評(PLUS) 遅れて発売されただけあり、相応に追加要素も多くなった家庭用移植版。 キャラ人気の高い作品でもあるだけに、分岐ありのストーリーモードの追加は結構な好評となった。 その他の移植作品 2002年1月、まさかのGBA移植版『GUILTY GEAR X ADVANCE EDITION』が発売。GBAオリジナル技の導入やタッグマッチ・3on3が可能な一方、グラフィックは(当然と言えば当然だが)初代並み、激しいダメージ補正、ネガティブペナルティやガードゲージが存在しない…などの劣化が見られ、色々な意味で「無茶しやがって…」という出来の移植になっている。 一方で、本作のEXキャラにはいろいろとぶっ飛んでいる必殺技が多々存在する。投げた後に相手に炎のエフェクトが付与され、数秒後に爆発する、ソルの「全力でぶっきらぼうに投げる」。発動すると、ヴェノムの背後からヴェノムの形をしたロケットが複数飛んでくる「ヴェノムロケット13号」。極めつけは、闇慈が絶扇を用いて、ザトーの「飛行」のように空を飛ぶ技(技名は不明)まであるなど、遊び心に富んだ要素はユーザーの心を掴んでいた。 その後の展開 本作は全国で人気が爆発し、サミー主導の全国大会が実施されるまでに至った。 その後もアーケードで長く遊ばれ続けていたが、より進化した続編の登場が待望されていたことは言うまでもない。 そして後に発売された『GUILTY GEAR XX』は、その前評判に見事に応えた良作であった。
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GUILTY GEAR 対戦格闘 プレイ人数× 1 ~ 2 1,200円(税込)421MB シリーズ原点にして格闘ゲームの特異点がここに蘇る― HEAVEN or HELL?LET S Rock! 1998年に発売され、斬新なゲームシステムと完成された世界観で国内外問わず好評を博した伝説の2D対戦格闘「GUILTY GEAR」が満を持してここに登場! スピード感溢れる攻防を演出する「ガドリングコンビネーション」、 多彩な攻撃を使い分ける「チャージアタック」、 文字通りの『一発逆転』となる「殺界」など 粗削りながらも光る珠玉のシステムを搭載! 個性的な13名のキャラクターとともに、闘いはさらにヒートアップ! 今なお愛される「GUILTY GEAR」シリーズの先駆けとなる本作をNintendo Switchで遊び尽くそう! ※本作はオンライン対戦機能を搭載しておりません。 メーカー アークシステムワークス 配信日 2019年5月16日 対応ハード Nintendo Switch セーブデータお預かり対応 対応コントローラー Nintendo Switch Proコントローラー プレイモード TVモード, テーブルモード, 携帯モード プレイ人数× 1 ~ 2 対応言語 日本語, 英語, 韓国語, 中国語 レーティング CERO B セクシャル, 暴力 名前 コメント
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GUILTY GEAR 2 -OVERTURE- part50-40~46,52~56,82~86 40 :ゲーム好き名無しさん:2010/02/26(金) 00 21 12 ID R/2MGhnY0 ではできたてホヤホヤの奴を投下してみます まずは予備知識の紹介から ・公式プロローグ 時を遥か先におく世界。 人類は無限のエネルギーを創出する『法力』の理論化に成功した。 しかし、人類は叡智を得ても愚かさは捨てられなかった。 大国間の緊張はついに、命を持った禁断の生態兵器『GEAR』を生み出してしまった。 破壊神『ジャスティス』。 意志を持たぬ生態兵器の中に唯一、強力な戦闘能力と指揮能力を持ったその『GEAR』は、 全世界の『GEAR』を従えて人類に宣戦布告した。 対して人類は急遽団結、対GEAR組織『聖騎士団』を結成。 ここに人類対『GEAR』の戦い『聖戦』が勃発。全面戦争になった。 …『聖戦』は、百年の永きにわたった。 幾多の壮絶な戦いの末、『ジャスティス』は『次元牢』深くへと封印された。 そして司令塔を失った『GEAR』たち、はなす術もなく休眠状態に入った。 こうして人類は勝利を収め、再び平穏な日々を取り戻したかに思えた。 『聖戦』の終結から数年後…。 休眠状態であったはずの『GEAR』が相次いで消失、また各地で謎の襲撃が発生した。 真の歴史は、今まさにその脈動を響かせ始めた…。 41 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 00 23 21 ID R/2MGhnY0 コテつけるの忘れました。 40も一緒にまとめてください。 ここからは筆者が世界観について軽く補足 ・時代背景 ギルティギアの世界は22世紀。つまり近未来。 PS版の初代ギルティギアの物語からおよそ5年後である。 ・法力 いわゆる魔法。元々は「火」「雷」「水」「風」「気」の5系統だったが、 現在ではそれらを組み合わせることで660種類(禁呪を含めれば666種類)ものバリエーションが開発されている。 ・ギア ベースとなる人間などに、法力を応用して作られた「GEAR細胞」を植え付けることで誕生する生物兵器。 通常では改造された時点で人格を失ってしまうが、一部例外も存在する。 ・バックヤード この世界の原理を定義付ける世界。簡単に言えば裏世界。 本作中で謎がある程度明らかになる。 ・キューブ バックヤード深部に存在する、「人工的な」隔離空間。 バックヤード内でも現世を構成する領域を、まるで隔離するように作られている。 ・「鍵」 キューブを消去するもの。GEAR細胞から採取可能。 42 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 00 25 15 ID R/2MGhnY0 主な登場人物 ・ソル=バッドガイ 本作の主人公。炎と大剣を操る。実年齢は150越え。 かつてはギアの開発に携わる人間の研究員であったが、ギアのプロトタイプに改造される。 それ以来賞金稼ぎとして生計を立てつつ、復讐の為に「あの男」を追っている。 無骨な性格で他人を遠ざける節がある。だが意外にも面倒見は良く、根は悪人ではない。 ・シン 本作での副主人公的な立ち位置。ソルに付き従う青年。旗のような棍を武器に扱う。 幼い頃からソル一人によって育てられたらしく、彼を「オヤジ」と呼び慕う。 人付き合いや礼節を弁えた行動が苦手で、良くも悪くも真っ直ぐで純粋な性格。 ・カイ=キスク 本作中、唯一ソル以外で前作より登場した人物。雷剣士。 現在はイリュリア連王国の王の地位を手にしている。 性格は真面目で礼儀正しく、天才的な剣術の腕前を持ち、更には人望も厚くて顔立ちも美形と、まさに「完璧超人」。 ・木陰の君 カイの側室。要するに奥さん。GEARの血を引いているらしい。 「GGX」に登場したディズィーと設定が酷似しているが、詳細は今のところ不明。 ・イズナ 狐っぽい耳を持った人外。様々な方言が混じった独特な言い回しが特徴的。 飄々としていて掴みどころがない性格だが、鋭い観察力と高い戦闘能力を備えた実力者。 ソルには「人外」と呼ばれている。 ・Dr.パラダイム 自立型ギアの住む集落で過ごす研究者。自分自身もギアであり、人間に対してあまりいい印象を持っていない。 本人曰く「ドラゴン」らしいが、ソルにはいつも「トリ」と呼ばれ、 挙句の果てには開発スタッフにまで「インコ」と呼ばれていた。 ・ヴァレンタイン 「鍵」を捜し求め、ソルやシンの前に幾度となく立ちはだかる謎の少女。 ソルのかつての恋人、「アリア」と容姿が瓜二つ。 ・レイブン 「あの男」の部下。沈着冷静で一見穏やかな性格。 しかしその本性は極度のマゾヒストで、時折変態的な嗜好を垣間見せる。 ・「あの男」 通称GEARMAKER。 ギア開発の中心にいた人物であり、ジャスティスの素体を生み出しソルをギアに改造した張本人。 贖罪を促すような思わせぶりな口調が特徴的。真の狙いは今のところ不明確なままである。 43 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 00 32 19 ID R/2MGhnY0 ストーリー Mission 0(プロローグ) 満月の映える夜中、遺跡のような年輪を感じる建築物の中に男はいた。 ソル=バッドガイ、その人である。 バサバサとしたヘアースタイルと額に付けたヘッドギアが印象的なその男の振る大剣が空を切り、 大きな風切り音を奏で続けている。 シン「オヤジ、いつまで続けてんだよ。」 ソル「ああ。」 シン「何だよその気のない返事は!明日は場所を変えようぜ。こんなとこで野ウサギばっか相手にしてるのも賞金稼ぎの名折れだろ?」 ソル「…寝るか、黙るか、どっちか選べ。」 シン「その音がうるさくて眠れねえんだよ!俺がノルマ与えるからそれやったら終わってくれ」 ※ここで、寝不足で死にそうだと駄々をこねるシンがソルにノルマを与えるという形でプレイヤーにこのゲームの基本的な操作をレクチャーします。 ソル「…テメエ何様だ」 シン「お弟子様だよ。普段は散々な扱いされてる俺の気持ちにもなってみやがれ。よーし、次は…」 ソル「もういい。寝不足で死ね。いや、むしろ俺がテメエを安眠させてやる」 ボカッ シン「痛ってぇ!やりやがったな!」 ~~~ シン「き、今日は大人しく眠ってやるぜ…」バタッ ソル「余計な汗かかせやがって…やれやれだぜ」 その場に倒れたシンを無視し、再び特訓にとりかかるソル。 だが、そのとき、突如自分自身の身に異変が起こっていることに気付いたのだった。 ソル「なんだ…?頭が、ざらつく…」 ―イリュリア連王国 封印区― 「GEARの封印は?」 「問題ありません。…!?」 「なんだこれは!」 ギアと思われる物体から、まるで蛍の群れのように不思議な光が現れている。 「まさか、休眠中のGEARが暴走を!?」 「違う!GEARが消滅している!これは一体…!」 「とにかく、連王様に報告だ!」 44 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 00 46 00 ID R/2MGhnY0 続き 兵士「国連元老院の要求は以上です」 兵士「事実上、国王の統制権の剥奪ですな…いかがいたしましょう?」 連王「私が操り人形となるか、内乱で世界を滅ぼすか、そういう選択を迫ろうというわけですか…」 連王「それはそうと、ギア消失については?」 兵士「GEARの消失が40件を突破しました」 連王「加速度的だな…」 兵士「確かに気持ちの良いことではございません。しかし、今は恐れながら内政に専念したほうが…」 GEAR消失事件と反発者に対する内政、二つの問題に頭を悩ませる連王国の王がそこにいた。 カイ=キスク、その人である。 カイ「あなたたちの言うことはわかりますが、原因がはっきりしない以上簡単に取りやめるわけには行きません。引き続き捜査を頼みます。」 兵士「カイ様。貴方はまるで急いているようにお見受けしますが…何か気がかりが?」 カイ「…」 ドゴゴゴゴ! 突如、地に慟哭走る! 明らかに事故ではない、何者かが意図的に放ったもの。 それは、この地が戦場と化すことを意味していた。 兵士「報告します!目的・正体、共に不明の謎の集団から襲撃を受けています!」 兵士「衛兵が応戦していますが、味方の法力が通じません!」 カイ「すぐに向かいます。それから…貴方はアレを呼んでください。」 兵士「アレ…?あの者を、ですか!?何故…」 カイ「主君は常に最悪の事態に備えるものです」 連王は薄々感づいていた。これが、世界の命運を揺るがす事件の始まりだということを。 カイ「嫌な予感が…この一件、我が国だけの問題で済むとは思えません…」 45 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 00 49 45 ID R/2MGhnY0 とりあえずプロローグだけ。 ゲーム中、大幅に補足しなきゃ筋が読めないような凝った設定から ただのゲームプレイの解説まで絡んでいてまとめるのが難しい… 変なこと書いてあったら指摘してください。 52 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 21 15 55 ID R/2MGhnY0 Mission1 シン「オヤジ、これオヤジの似顔絵じゃないか?」 ソル「字は教えたろ。読んでみろ」 シン「うぉんてっど…あらいぶ…だってさ」 そこに貼られた紙には、連王国が指名手配したソルの姿があった。 ソル「カイの野郎…性質のわりぃ呼び出し方しやがって」 シン「…冗談じゃねえ。連王なんてごめんだぜ」 連王のあまりに理不尽な収集の掛け方に不快感を覚えるソル達であった。 その時、何者かが転移してソル達の前に立ちふさがった。 「あれあれ、ここどこだろう」 「みんなとはぐれた。はんのうあるけど」 顔全体を覆うマスクに黒尽くめの衣装で統率された、見るからに異質な集団――。 シン「なんだが知らねえが、ちゃちゃっと片付けてやるぜ!」 シンの掌から光がほとばしり、集団のうちの一体に向けて収束していく! バシュン! シン「な!?こいつら、法力がきかねえ!」 ソル「!…まただ…頭がざらつく…!」 「くらえ」 シンは相手側の法力、それも解除不可能な特殊なものであっさりと拘束されてしまう。 ソル「馬鹿な!こんな術があったのか!?」 ???「このまま相手しててもあいつらには勝てないだに」 頭の中で声が響いた。 ソル「誰だ!!」 ???「そんな怖い声だすながよ。味方だに。」 ???「それに話は後、今は“ゴースト”を叩くのが先決だ」 ※ここで、ソル達は謎の声の主から、「ゴースト」「キャプチャー」「サーヴァント」「マスターゴースト」の仕組みについて解説してもらいます。 ※簡単に言えば、サーヴァントを生み出すのがマスターゴースト、兵士がサーヴァント、サーヴァントの操れる物体がゴースト、ゴーストを生み出す物体がキャプチャー、そういったもの達を支配するのがマスターです。 ここにて、ソルが自分のマスターゴーストやサーヴァントを召喚する能力を身につけながら集団との戦闘をこなし、 その後封印から開放されたシンが残党兵を追跡して潰すことで戦闘は終了します。 シン「ざまあ!観念しやがれ!」 「おわった。わたしたちはもういみがない」 ズドーン!ズドーン!ズドーン! シン「自爆しやがった!?なんだよこいつら…」 53 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 21 20 09 ID R/2MGhnY0 続き ソル「いい加減出てきやがれ。テメエはどこの人外だ?」 ???「もうオイが見えるだか?さすがだっちゃ」 何もないはずの空間から滲み出るように男が現れた。 白髪にやや和風な独特の衣装、手に持った日本刀、何より目に付くのは頭についた狐を思わせる耳…。 どう見てもただの人間ではないことは明らかだった。 何故、この男がこの世界に存在しないはずの術をソルに指南できたのか? ソルは、彼が「バックヤード」の住人であることを推測する。 シン「バックヤードってなんだ?」 ソル「話すと長い」 シン「そこを短く!」 ソル「仮想空間だ」 シン「短すぎだろ!」 師弟で寸劇をしながら、ソルは語りだす。 100年も前からその存在は理論的に推定されていた特定言語。 この世界の原理という原理を定義付けている情報が内包された「何か」。 法力を扱う際に、一時的にアクセスしなければならない不明瞭な空間。 それがバックヤードなのだと。 シン「わりぃもうちょっとわかりやすく」 ???「要するにこの世の理屈を置いてある本、いや図書館みたいなもんだべさ。」 シン「うん、さっぱりだ」 男はイズナと名乗り、バックヤードゆかりのものであることを自白する。 イズナ「んで、さっきの襲ってきた連中は“ウィズエル”。目的はわかんねが、手当たり次第にGEARを潰してまわっちょるんよ」 ソル「俺を狙ってきたわけか?」 イズナ「多分な。でもそげな話は後、本題はここからだっちゃ。」 イズナ「そのウィズエルがイリュリア連王国を襲撃したっちゃ。」 どうやらソル達に襲い掛かってきた軍勢よりも遥かに大群らしい。 ソル「それがカイが俺を呼ぶ理由かよ。」 ソル「“木陰の君”に何かあったのかもな…シン行くぞ」 シン「え!?なんで連王なんかに逢いに行かなきゃならねえんだよ!」 ソル「がたがた抜かすな」 半ば強引にシンを連れ、イズナも加えてイリュリア連王国にソルは向かうのだった。 54 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 21 22 41 ID R/2MGhnY0 Mission2 空間が歪み、光を放ち、そこから人が3人現れた。-ソル達だ。 イズナ「なんたらワープとかなんとか…まあ要するに近道だべさ」 ソル「これほどの転移…法力学が根底から崩れ去るな」 転移した先には、見るからに異形な姿の生物たちがいた。 ソル「まるで人外の巣窟だな。あいつらもテメエの仲間か」 イズナ「そっ。まあ仲良くして…」 ブンッ シン「うわっ!?」 突如、人外のうちの一匹がシンに襲い掛かった。 イズナ「おいおい、客人になにするばってん!?」 ソル「…洗脳か!?」 イズナ「そんな!ジャスティスでもなし、オイたちを支配なんて…」 シン「ジャスティスって…あの破壊神かよ!?壊されたんだろ!?」 イズナ「とにかく向こうまで逃げるっちゃ!」 イズナが示した先は、異形の群れの奥の奥―バリアまで張られた門の先だった。 イズナ「この数相手ではサーヴァントをいくら召喚しても勝ち目はないけん、“回収”と“再召喚”を駆使して向こうの門まで運ぶっちゃ!」 シン「マジかよ!」 イズナ「あのバリアはサーヴァントの手を借りなきゃ荷が重いっちゃ!」 シン「無理ねえか!?」 ソル「面倒だがやるしかねえ!」 ソルの活躍により、なんとか道が開けた。 イズナ「よし、全速力で向こうまで走るっちゃ!」 55 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 21 33 28 ID R/2MGhnY0 Mission3 ???「頭がざらつくよ」 イリュリア連王国のとある建物の頂で誰かが呟いている。 ピエロのような帽子と黒衣装。紐の付いた風船のような武器。 不思議な雰囲気をかもし出す少女だった。 ???「何故彼は“バックヤード”の力が使えるの?…ソル…記憶」 「ヴァレンタインさまにほうこく」 「あいつらつよすぎ。にんげんいがい」 ソル達を襲ったウィズエルが少女に話しかけている。 ???「そうだね。すこしへんだね。ソルとシン」 そう言い残すと、歪んだ空間が少女の前に現れ、そのまま少女の姿は消えてしまった。 シン「うへえ。災難だったな」 イズナ「普段はあんなことするやつらじゃないっちゃよ?」 何とか異形の集団の手から逃れ、転移でイリュリアまで飛んできたソル達の姿があった。 シン「どうした?オヤジ」 ソル「…チッ。街に人の気配がねえ。まさか既に……!?」 ソル「グッ!!」 足元がぐらつき、その場で倒れそうになったが何とか立て直すソル。 シン「オヤジ!?」 ソル「(まただ…頭が…“ざらつく”…!!)」 二度あることは三度ある、という言葉があるように、 またしてもソルは突発的かつ原因不明の不快感に悩まされていた。 56 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 21 36 07 ID R/2MGhnY0 続き その時だった。 ???「こんにちは」 ソル「!!」 突如、あの不思議な少女が目の前に現れた。 まるで、ソルの身体の異変が合図だったかのように。 イズナ「あんにゃろは…“マスター”?」 ソル「オマエは!!…いや、そんなはずは…」 いつもぶっきらぼうで感情を露にしないこの男が、珍しく明らかに動揺している。 シン「オヤジ、どうしたんだ!」 ソル「なんでもねえ。目の前の敵に集中しろ!」 ???「逃げない。“確率の低い方”の人たちだ。」 イズナ「おめか!オイの仲間を洗脳したのは!」 ヴァレンタイン(以下、ヴァレ)「わたし?わたしはヴァレンタイン」 シン「オヤジ…コイツの法力、並じゃないぜ!」 イズナ「きっと、今まで戦ってきたウィズエルの“マスター”だっちゃ!」 ヴァレ「あなたたちはヴァレンタインの邪魔をしているの。障害の存在は認めないよ」 ―ヴァレンタイン戦― ヴァレ「貴方たちは実力が低い。今は“鍵”が優先かな。放置」 ヴァレ「(でもあの人たちが来てから“鍵”の反応が強くなった…それはわからない)」 ヴァレが転移で撤退。 ソル「待て!」 イズナ「補足探知も失敗だっちゃ…」 シン「あいつら、まるで本気じゃないみたいだった」 ソル「…そうか」 シン「…どうしたオヤジ?顔色悪いぜ?」 ソル「なんでもねえ。城に急ぐぞ」 ソル達は怯むことなく、連王のいる居城へと歩を進めた。 82 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/03/03(水) 23 49 59 ID nIK3lW+I0 Mission4 イリュリア連王国城内。 その内部は、凄惨を極めていた。 イズナ「これは酷かっちゃね。衛兵もほとんどやられちょる」 更に歩を進めるソル一行。 イズナ「あそこにいるのは…連王っちゃ?」 シン「!」 シンが全速でカイに駆け寄った。 カイは奇妙な青い光に包まれており、剣を地に突き立てたまま身動き一つしない。 ソル「落ち着け。死んじゃいねえ…ん?」 カイの背後に、人の気配。 ???「ようやく到着か。遅かったな」 棘々とした鉄仮面を顔につけ、全身に緑のマントを纏う男―――。 ソル「貴様は!」 既に面識がある様子だった。 ???「我が主に伝えることはあるか?」 ソル「送り届けるものならある」 ソル「微塵に刻んだテメエの死体だッ!」 ―レイブン戦― ???「なるほど、“バックヤード”の力を身につけたか。ここで殺しておきたいが…そうもいかないようだ」 ???「残念だ、“背徳の炎”よ。残念だ」 鉄仮面は、漆黒の翼を撒き散らしながら姿を消した。 ソル「待ちやがれッ!……畜生!」 シン「オヤジ、今のは誰だ!?」 ソル「ヤツの腰巾着だ」 シン「“ヤツ”?」 鉄仮面の男は、“不死の病”の異名を持つレイヴンという男だと言う。 そして、そのレイヴンが忠義を尽くす相手こそが、通称「GEAR MAKER」。 かの破壊神ジャスティスを開発し、“聖戦”が起きるきっかけを生んだ張本人。 “あの男”とも呼ばれる、第一級の犯罪者にして、ソルの復讐の標的であった。 イズナ「(“あの男”…やっぱりドクターの言った通り…)」 シン「そ、そうだ!連王は!?」 83 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/03/03(水) 23 52 02 ID nIK3lW+I0 イズナ「これまた厄介な封印がかかっとるばいね」 ぴくりとも動かないカイを凝視しながら、うなだれるようにイズナが呟く。 ソル「解除法は?いつまで持つ?」 イズナ「どっちもわがんね」 ソル「クソッ」 ズドドドドドド!激しい衝撃音とともに、地面が揺れる! シン「うわっ!なんだよ、次から次へと!」 城から見下ろすと、ヴァレンタインの下僕たちが街を襲っている! ソル「おい人外。やつらの狙いはGEARだと言ったな?何故やつらがここを襲う?」 ソル「この街が邪魔になるってことは、その先に重要なものがあると知っているからだろ」 イズナ「だとすると、イリュリア内にギアが?」 ソル「そうだ。だが問題はそこじゃねえ。奴らがどうやってその場所を探り当てるかだ。」 ソル「何らかの手段でギアの居場所を突き止められる手段を持っているとしたら、休憩中のギアを保護している集落はすべて的になりうる!」 イズナ「た…大変だがや!」 ソル「ぐずぐずしてはいられんようだな」 直ちに、街に向かうソル達であった。 84 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/03/03(水) 23 54 46 ID nIK3lW+I0 Mission5 ヴァレ「城の方は?“鍵”、見つかった?」 「わからない。なかまかえってこない」 「つよい。へんなにんげんがつよい」 ヴァレ「放置したのは失敗だったかも知れない。あの人たち、邪魔になるからやっぱり殺そ――」 「ガン、フレーイム!!」 ズドドドドド!!! 地面に突き刺した大剣から灼熱の波が迸り、ヴァレンタインの周囲にいた部下達をなぎ倒す! その一撃を放ったのは―― ソル「…。」 「でた。あのつよいにんげん」 ヴァレ「都合がいい」 シン「奇遇だな。俺達もそう思っていたぜッ!」 ヴァレ「ソル…あなたが頭をざらつかせる。」 ヴァレ「でもなんだろう。この気持ち悪さ。反応がチョット違う…」 ヴァレ「たしかめよう たしかめよう」 ソル「…一度だけ聞いてやる。」 ソル「目的は何だ?」 ヴァレ「おかあさんのおつかい」 シン「………へ??」 ソル「じゃあ……くたばれ!!」 ―ヴァレンタイン戦― 85 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/03/03(水) 23 57 33 ID nIK3lW+I0 続き ズガァァァン! 吹き飛ばされ、辛うじて体勢を取り戻したヴァレンタイン。 ソル「…やったか?」 ヴァレ「ディスコードした…痛い。多分、これが痛いだ」 シン「なんなんだコイツ…?さっきから何を…」 ヴァレ「痛いと、おつかいがうまくいかない。態勢を立て直そう」 距離を取り、逃亡の準備にかかるヴァレンタイン。 ソル「逃がすか!」 ヴァレ「誤解があった」 ヴァレ「シン?」 シン「俺?お、おぅ」 ヴァレ「好きよ」 ソル「!?」 シン「な…!」 まさかの発言にシン達が惑わせられている隙に、ヴァレンタインは姿を消してしまった。 ソル「クソッ!しくじった!補足探知は!?」 イズナ「…すんまそん」 追跡は、またもやあっけなく失敗に終わった。 ソル「キサマ…」 イズナ「ま、まあ。こうなったら連王を助けるのが先決ってことで」 イズナ「知り合いの天才法術家に合わせたいんよ。そいつなら何かがわかるかも知れん」 ソル「案内しろ」 ソル「シン、テメェはここにいろ」 シン「なんでだよ!よりによって連王国に置き去りなんて御免だぜ!」 ソル「王を守れ!」 そう言うと、意外なほどあっさりシンは黙った。 ソル「…心配するな。道草は食わん」 イズナを引き連れ、ソルはイズナのいう“天才法術家”のもとへ向かうのだった。 86 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/03/04(木) 00 02 48 ID UZ53aMg50 今日はここまで。 次で新キャラ登場に加えて、ストーリーの謎がある程度ですが一気に解明されるため、 今まで以上に長文必至です。ご注意ください。
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GUILTY GEAR 2 -OVERTURE- part50-40~46,52~56,82~86 40 :ゲーム好き名無しさん:2010/02/26(金) 00 21 12 ID R/2MGhnY0 ではできたてホヤホヤの奴を投下してみます まずは予備知識の紹介から ・公式プロローグ 時を遥か先におく世界。 人類は無限のエネルギーを創出する『法力』の理論化に成功した。 しかし、人類は叡智を得ても愚かさは捨てられなかった。 大国間の緊張はついに、命を持った禁断の生態兵器『GEAR』を生み出してしまった。 破壊神『ジャスティス』。 意志を持たぬ生態兵器の中に唯一、強力な戦闘能力と指揮能力を持ったその『GEAR』は、 全世界の『GEAR』を従えて人類に宣戦布告した。 対して人類は急遽団結、対GEAR組織『聖騎士団』を結成。 ここに人類対『GEAR』の戦い『聖戦』が勃発。全面戦争になった。 …『聖戦』は、百年の永きにわたった。 幾多の壮絶な戦いの末、『ジャスティス』は『次元牢』深くへと封印された。 そして司令塔を失った『GEAR』たち、はなす術もなく休眠状態に入った。 こうして人類は勝利を収め、再び平穏な日々を取り戻したかに思えた。 『聖戦』の終結から数年後…。 休眠状態であったはずの『GEAR』が相次いで消失、また各地で謎の襲撃が発生した。 真の歴史は、今まさにその脈動を響かせ始めた…。 41 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 00 23 21 ID R/2MGhnY0 コテつけるの忘れました。 40も一緒にまとめてください。 ここからは筆者が世界観について軽く補足 ・時代背景 ギルティギアの世界は22世紀。つまり近未来。 PS版の初代ギルティギアの物語からおよそ5年後である。 ・法力 いわゆる魔法。元々は「火」「雷」「水」「風」「気」の5系統だったが、 現在ではそれらを組み合わせることで660種類(禁呪を含めれば666種類)ものバリエーションが開発されている。 ・ギア ベースとなる人間などに、法力を応用して作られた「GEAR細胞」を植え付けることで誕生する生物兵器。 通常では改造された時点で人格を失ってしまうが、一部例外も存在する。 ・バックヤード この世界の原理を定義付ける世界。簡単に言えば裏世界。 本作中で謎がある程度明らかになる。 ・キューブ バックヤード深部に存在する、「人工的な」隔離空間。 バックヤード内でも現世を構成する領域を、まるで隔離するように作られている。 ・「鍵」 キューブを消去するもの。GEAR細胞から採取可能。 42 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 00 25 15 ID R/2MGhnY0 主な登場人物 ・ソル=バッドガイ 本作の主人公。炎と大剣を操る。実年齢は150越え。 かつてはギアの開発に携わる人間の研究員であったが、ギアのプロトタイプに改造される。 それ以来賞金稼ぎとして生計を立てつつ、復讐の為に「あの男」を追っている。 無骨な性格で他人を遠ざける節がある。だが意外にも面倒見は良く、根は悪人ではない。 ・シン 本作での副主人公的な立ち位置。ソルに付き従う青年。旗のような棍を武器に扱う。 幼い頃からソル一人によって育てられたらしく、彼を「オヤジ」と呼び慕う。 人付き合いや礼節を弁えた行動が苦手で、良くも悪くも真っ直ぐで純粋な性格。 ・カイ=キスク 本作中、唯一ソル以外で前作より登場した人物。雷剣士。 現在はイリュリア連王国の王の地位を手にしている。 性格は真面目で礼儀正しく、天才的な剣術の腕前を持ち、更には人望も厚くて顔立ちも美形と、まさに「完璧超人」。 ・木陰の君 カイの側室。要するに奥さん。GEARの血を引いているらしい。 「GGX」に登場したディズィーと設定が酷似しているが、詳細は今のところ不明。 ・イズナ 狐っぽい耳を持った人外。様々な方言が混じった独特な言い回しが特徴的。 飄々としていて掴みどころがない性格だが、鋭い観察力と高い戦闘能力を備えた実力者。 ソルには「人外」と呼ばれている。 ・Dr.パラダイム 自立型ギアの住む集落で過ごす研究者。自分自身もギアであり、人間に対してあまりいい印象を持っていない。 本人曰く「ドラゴン」らしいが、ソルにはいつも「トリ」と呼ばれ、 挙句の果てには開発スタッフにまで「インコ」と呼ばれていた。 ・ヴァレンタイン 「鍵」を捜し求め、ソルやシンの前に幾度となく立ちはだかる謎の少女。 ソルのかつての恋人、「アリア」と容姿が瓜二つ。 ・レイブン 「あの男」の部下。沈着冷静で一見穏やかな性格。 しかしその本性は極度のマゾヒストで、時折変態的な嗜好を垣間見せる。 ・「あの男」 通称GEARMAKER。 ギア開発の中心にいた人物であり、ジャスティスの素体を生み出しソルをギアに改造した張本人。 贖罪を促すような思わせぶりな口調が特徴的。真の狙いは今のところ不明確なままである。 43 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 00 32 19 ID R/2MGhnY0 ストーリー Mission 0(プロローグ) 満月の映える夜中、遺跡のような年輪を感じる建築物の中に男はいた。 ソル=バッドガイ、その人である。 バサバサとしたヘアースタイルと額に付けたヘッドギアが印象的なその男の振る大剣が空を切り、 大きな風切り音を奏で続けている。 シン「オヤジ、いつまで続けてんだよ。」 ソル「ああ。」 シン「何だよその気のない返事は!明日は場所を変えようぜ。こんなとこで野ウサギばっか相手にしてるのも賞金稼ぎの名折れだろ?」 ソル「…寝るか、黙るか、どっちか選べ。」 シン「その音がうるさくて眠れねえんだよ!俺がノルマ与えるからそれやったら終わってくれ」 ※ここで、寝不足で死にそうだと駄々をこねるシンがソルにノルマを与えるという形でプレイヤーにこのゲームの基本的な操作をレクチャーします。 ソル「…テメエ何様だ」 シン「お弟子様だよ。普段は散々な扱いされてる俺の気持ちにもなってみやがれ。よーし、次は…」 ソル「もういい。寝不足で死ね。いや、むしろ俺がテメエを安眠させてやる」 ボカッ シン「痛ってぇ!やりやがったな!」 ~~~ シン「き、今日は大人しく眠ってやるぜ…」バタッ ソル「余計な汗かかせやがって…やれやれだぜ」 その場に倒れたシンを無視し、再び特訓にとりかかるソル。 だが、そのとき、突如自分自身の身に異変が起こっていることに気付いたのだった。 ソル「なんだ…?頭が、ざらつく…」 ―イリュリア連王国 封印区― 「GEARの封印は?」 「問題ありません。…!?」 「なんだこれは!」 ギアと思われる物体から、まるで蛍の群れのように不思議な光が現れている。 「まさか、休眠中のGEARが暴走を!?」 「違う!GEARが消滅している!これは一体…!」 「とにかく、連王様に報告だ!」 44 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 00 46 00 ID R/2MGhnY0 続き 兵士「国連元老院の要求は以上です」 兵士「事実上、国王の統制権の剥奪ですな…いかがいたしましょう?」 連王「私が操り人形となるか、内乱で世界を滅ぼすか、そういう選択を迫ろうというわけですか…」 連王「それはそうと、ギア消失については?」 兵士「GEARの消失が40件を突破しました」 連王「加速度的だな…」 兵士「確かに気持ちの良いことではございません。しかし、今は恐れながら内政に専念したほうが…」 GEAR消失事件と反発者に対する内政、二つの問題に頭を悩ませる連王国の王がそこにいた。 カイ=キスク、その人である。 カイ「あなたたちの言うことはわかりますが、原因がはっきりしない以上簡単に取りやめるわけには行きません。引き続き捜査を頼みます。」 兵士「カイ様。貴方はまるで急いているようにお見受けしますが…何か気がかりが?」 カイ「…」 ドゴゴゴゴ! 突如、地に慟哭走る! 明らかに事故ではない、何者かが意図的に放ったもの。 それは、この地が戦場と化すことを意味していた。 兵士「報告します!目的・正体、共に不明の謎の集団から襲撃を受けています!」 兵士「衛兵が応戦していますが、味方の法力が通じません!」 カイ「すぐに向かいます。それから…貴方はアレを呼んでください。」 兵士「アレ…?あの者を、ですか!?何故…」 カイ「主君は常に最悪の事態に備えるものです」 連王は薄々感づいていた。これが、世界の命運を揺るがす事件の始まりだということを。 カイ「嫌な予感が…この一件、我が国だけの問題で済むとは思えません…」 45 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 00 49 45 ID R/2MGhnY0 とりあえずプロローグだけ。 ゲーム中、大幅に補足しなきゃ筋が読めないような凝った設定から ただのゲームプレイの解説まで絡んでいてまとめるのが難しい… 変なこと書いてあったら指摘してください。 52 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 21 15 55 ID R/2MGhnY0 Mission1 シン「オヤジ、これオヤジの似顔絵じゃないか?」 ソル「字は教えたろ。読んでみろ」 シン「うぉんてっど…あらいぶ…だってさ」 そこに貼られた紙には、連王国が指名手配したソルの姿があった。 ソル「カイの野郎…性質のわりぃ呼び出し方しやがって」 シン「…冗談じゃねえ。連王なんてごめんだぜ」 連王のあまりに理不尽な収集の掛け方に不快感を覚えるソル達であった。 その時、何者かが転移してソル達の前に立ちふさがった。 「あれあれ、ここどこだろう」 「みんなとはぐれた。はんのうあるけど」 顔全体を覆うマスクに黒尽くめの衣装で統率された、見るからに異質な集団――。 シン「なんだが知らねえが、ちゃちゃっと片付けてやるぜ!」 シンの掌から光がほとばしり、集団のうちの一体に向けて収束していく! バシュン! シン「な!?こいつら、法力がきかねえ!」 ソル「!…まただ…頭がざらつく…!」 「くらえ」 シンは相手側の法力、それも解除不可能な特殊なものであっさりと拘束されてしまう。 ソル「馬鹿な!こんな術があったのか!?」 ???「このまま相手しててもあいつらには勝てないだに」 頭の中で声が響いた。 ソル「誰だ!!」 ???「そんな怖い声だすながよ。味方だに。」 ???「それに話は後、今は“ゴースト”を叩くのが先決だ」 ※ここで、ソル達は謎の声の主から、「ゴースト」「キャプチャー」「サーヴァント」「マスターゴースト」の仕組みについて解説してもらいます。 ※簡単に言えば、サーヴァントを生み出すのがマスターゴースト、兵士がサーヴァント、サーヴァントの操れる物体がゴースト、ゴーストを生み出す物体がキャプチャー、そういったもの達を支配するのがマスターです。 ここにて、ソルが自分のマスターゴーストやサーヴァントを召喚する能力を身につけながら集団との戦闘をこなし、 その後封印から開放されたシンが残党兵を追跡して潰すことで戦闘は終了します。 シン「ざまあ!観念しやがれ!」 「おわった。わたしたちはもういみがない」 ズドーン!ズドーン!ズドーン! シン「自爆しやがった!?なんだよこいつら…」 53 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 21 20 09 ID R/2MGhnY0 続き ソル「いい加減出てきやがれ。テメエはどこの人外だ?」 ???「もうオイが見えるだか?さすがだっちゃ」 何もないはずの空間から滲み出るように男が現れた。 白髪にやや和風な独特の衣装、手に持った日本刀、何より目に付くのは頭についた狐を思わせる耳…。 どう見てもただの人間ではないことは明らかだった。 何故、この男がこの世界に存在しないはずの術をソルに指南できたのか? ソルは、彼が「バックヤード」の住人であることを推測する。 シン「バックヤードってなんだ?」 ソル「話すと長い」 シン「そこを短く!」 ソル「仮想空間だ」 シン「短すぎだろ!」 師弟で寸劇をしながら、ソルは語りだす。 100年も前からその存在は理論的に推定されていた特定言語。 この世界の原理という原理を定義付けている情報が内包された「何か」。 法力を扱う際に、一時的にアクセスしなければならない不明瞭な空間。 それがバックヤードなのだと。 シン「わりぃもうちょっとわかりやすく」 ???「要するにこの世の理屈を置いてある本、いや図書館みたいなもんだべさ。」 シン「うん、さっぱりだ」 男はイズナと名乗り、バックヤードゆかりのものであることを自白する。 イズナ「んで、さっきの襲ってきた連中は“ウィズエル”。目的はわかんねが、手当たり次第にGEARを潰してまわっちょるんよ」 ソル「俺を狙ってきたわけか?」 イズナ「多分な。でもそげな話は後、本題はここからだっちゃ。」 イズナ「そのウィズエルがイリュリア連王国を襲撃したっちゃ。」 どうやらソル達に襲い掛かってきた軍勢よりも遥かに大群らしい。 ソル「それがカイが俺を呼ぶ理由かよ。」 ソル「“木陰の君”に何かあったのかもな…シン行くぞ」 シン「え!?なんで連王なんかに逢いに行かなきゃならねえんだよ!」 ソル「がたがた抜かすな」 半ば強引にシンを連れ、イズナも加えてイリュリア連王国にソルは向かうのだった。 54 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 21 22 41 ID R/2MGhnY0 Mission2 空間が歪み、光を放ち、そこから人が3人現れた。-ソル達だ。 イズナ「なんたらワープとかなんとか…まあ要するに近道だべさ」 ソル「これほどの転移…法力学が根底から崩れ去るな」 転移した先には、見るからに異形な姿の生物たちがいた。 ソル「まるで人外の巣窟だな。あいつらもテメエの仲間か」 イズナ「そっ。まあ仲良くして…」 ブンッ シン「うわっ!?」 突如、人外のうちの一匹がシンに襲い掛かった。 イズナ「おいおい、客人になにするばってん!?」 ソル「…洗脳か!?」 イズナ「そんな!ジャスティスでもなし、オイたちを支配なんて…」 シン「ジャスティスって…あの破壊神かよ!?壊されたんだろ!?」 イズナ「とにかく向こうまで逃げるっちゃ!」 イズナが示した先は、異形の群れの奥の奥―バリアまで張られた門の先だった。 イズナ「この数相手ではサーヴァントをいくら召喚しても勝ち目はないけん、“回収”と“再召喚”を駆使して向こうの門まで運ぶっちゃ!」 シン「マジかよ!」 イズナ「あのバリアはサーヴァントの手を借りなきゃ荷が重いっちゃ!」 シン「無理ねえか!?」 ソル「面倒だがやるしかねえ!」 ソルの活躍により、なんとか道が開けた。 イズナ「よし、全速力で向こうまで走るっちゃ!」 55 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 21 33 28 ID R/2MGhnY0 Mission3 ???「頭がざらつくよ」 イリュリア連王国のとある建物の頂で誰かが呟いている。 ピエロのような帽子と黒衣装。紐の付いた風船のような武器。 不思議な雰囲気をかもし出す少女だった。 ???「何故彼は“バックヤード”の力が使えるの?…ソル…記憶」 「ヴァレンタインさまにほうこく」 「あいつらつよすぎ。にんげんいがい」 ソル達を襲ったウィズエルが少女に話しかけている。 ???「そうだね。すこしへんだね。ソルとシン」 そう言い残すと、歪んだ空間が少女の前に現れ、そのまま少女の姿は消えてしまった。 シン「うへえ。災難だったな」 イズナ「普段はあんなことするやつらじゃないっちゃよ?」 何とか異形の集団の手から逃れ、転移でイリュリアまで飛んできたソル達の姿があった。 シン「どうした?オヤジ」 ソル「…チッ。街に人の気配がねえ。まさか既に……!?」 ソル「グッ!!」 足元がぐらつき、その場で倒れそうになったが何とか立て直すソル。 シン「オヤジ!?」 ソル「(まただ…頭が…“ざらつく”…!!)」 二度あることは三度ある、という言葉があるように、 またしてもソルは突発的かつ原因不明の不快感に悩まされていた。 56 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/02/26(金) 21 36 07 ID R/2MGhnY0 続き その時だった。 ???「こんにちは」 ソル「!!」 突如、あの不思議な少女が目の前に現れた。 まるで、ソルの身体の異変が合図だったかのように。 イズナ「あんにゃろは…“マスター”?」 ソル「オマエは!!…いや、そんなはずは…」 いつもぶっきらぼうで感情を露にしないこの男が、珍しく明らかに動揺している。 シン「オヤジ、どうしたんだ!」 ソル「なんでもねえ。目の前の敵に集中しろ!」 ???「逃げない。“確率の低い方”の人たちだ。」 イズナ「おめか!オイの仲間を洗脳したのは!」 ヴァレンタイン(以下、ヴァレ)「わたし?わたしはヴァレンタイン」 シン「オヤジ…コイツの法力、並じゃないぜ!」 イズナ「きっと、今まで戦ってきたウィズエルの“マスター”だっちゃ!」 ヴァレ「あなたたちはヴァレンタインの邪魔をしているの。障害の存在は認めないよ」 ―ヴァレンタイン戦― ヴァレ「貴方たちは実力が低い。今は“鍵”が優先かな。放置」 ヴァレ「(でもあの人たちが来てから“鍵”の反応が強くなった…それはわからない)」 ヴァレが転移で撤退。 ソル「待て!」 イズナ「補足探知も失敗だっちゃ…」 シン「あいつら、まるで本気じゃないみたいだった」 ソル「…そうか」 シン「…どうしたオヤジ?顔色悪いぜ?」 ソル「なんでもねえ。城に急ぐぞ」 ソル達は怯むことなく、連王のいる居城へと歩を進めた。 82 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/03/03(水) 23 49 59 ID nIK3lW+I0 Mission4 イリュリア連王国城内。 その内部は、凄惨を極めていた。 イズナ「これは酷かっちゃね。衛兵もほとんどやられちょる」 更に歩を進めるソル一行。 イズナ「あそこにいるのは…連王っちゃ?」 シン「!」 シンが全速でカイに駆け寄った。 カイは奇妙な青い光に包まれており、剣を地に突き立てたまま身動き一つしない。 ソル「落ち着け。死んじゃいねえ…ん?」 カイの背後に、人の気配。 ???「ようやく到着か。遅かったな」 棘々とした鉄仮面を顔につけ、全身に緑のマントを纏う男―――。 ソル「貴様は!」 既に面識がある様子だった。 ???「我が主に伝えることはあるか?」 ソル「送り届けるものならある」 ソル「微塵に刻んだテメエの死体だッ!」 ―レイブン戦― ???「なるほど、“バックヤード”の力を身につけたか。ここで殺しておきたいが…そうもいかないようだ」 ???「残念だ、“背徳の炎”よ。残念だ」 鉄仮面は、漆黒の翼を撒き散らしながら姿を消した。 ソル「待ちやがれッ!……畜生!」 シン「オヤジ、今のは誰だ!?」 ソル「ヤツの腰巾着だ」 シン「“ヤツ”?」 鉄仮面の男は、“不死の病”の異名を持つレイヴンという男だと言う。 そして、そのレイヴンが忠義を尽くす相手こそが、通称「GEAR MAKER」。 かの破壊神ジャスティスを開発し、“聖戦”が起きるきっかけを生んだ張本人。 “あの男”とも呼ばれる、第一級の犯罪者にして、ソルの復讐の標的であった。 イズナ「(“あの男”…やっぱりドクターの言った通り…)」 シン「そ、そうだ!連王は!?」 83 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/03/03(水) 23 52 02 ID nIK3lW+I0 イズナ「これまた厄介な封印がかかっとるばいね」 ぴくりとも動かないカイを凝視しながら、うなだれるようにイズナが呟く。 ソル「解除法は?いつまで持つ?」 イズナ「どっちもわがんね」 ソル「クソッ」 ズドドドドドド!激しい衝撃音とともに、地面が揺れる! シン「うわっ!なんだよ、次から次へと!」 城から見下ろすと、ヴァレンタインの下僕たちが街を襲っている! ソル「おい人外。やつらの狙いはGEARだと言ったな?何故やつらがここを襲う?」 ソル「この街が邪魔になるってことは、その先に重要なものがあると知っているからだろ」 イズナ「だとすると、イリュリア内にギアが?」 ソル「そうだ。だが問題はそこじゃねえ。奴らがどうやってその場所を探り当てるかだ。」 ソル「何らかの手段でギアの居場所を突き止められる手段を持っているとしたら、休憩中のギアを保護している集落はすべて的になりうる!」 イズナ「た…大変だがや!」 ソル「ぐずぐずしてはいられんようだな」 直ちに、街に向かうソル達であった。 84 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/03/03(水) 23 54 46 ID nIK3lW+I0 Mission5 ヴァレ「城の方は?“鍵”、見つかった?」 「わからない。なかまかえってこない」 「つよい。へんなにんげんがつよい」 ヴァレ「放置したのは失敗だったかも知れない。あの人たち、邪魔になるからやっぱり殺そ――」 「ガン、フレーイム!!」 ズドドドドド!!! 地面に突き刺した大剣から灼熱の波が迸り、ヴァレンタインの周囲にいた部下達をなぎ倒す! その一撃を放ったのは―― ソル「…。」 「でた。あのつよいにんげん」 ヴァレ「都合がいい」 シン「奇遇だな。俺達もそう思っていたぜッ!」 ヴァレ「ソル…あなたが頭をざらつかせる。」 ヴァレ「でもなんだろう。この気持ち悪さ。反応がチョット違う…」 ヴァレ「たしかめよう たしかめよう」 ソル「…一度だけ聞いてやる。」 ソル「目的は何だ?」 ヴァレ「おかあさんのおつかい」 シン「………へ??」 ソル「じゃあ……くたばれ!!」 ―ヴァレンタイン戦― 85 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/03/03(水) 23 57 33 ID nIK3lW+I0 続き ズガァァァン! 吹き飛ばされ、辛うじて体勢を取り戻したヴァレンタイン。 ソル「…やったか?」 ヴァレ「ディスコードした…痛い。多分、これが痛いだ」 シン「なんなんだコイツ…?さっきから何を…」 ヴァレ「痛いと、おつかいがうまくいかない。態勢を立て直そう」 距離を取り、逃亡の準備にかかるヴァレンタイン。 ソル「逃がすか!」 ヴァレ「誤解があった」 ヴァレ「シン?」 シン「俺?お、おぅ」 ヴァレ「好きよ」 ソル「!?」 シン「な…!」 まさかの発言にシン達が惑わせられている隙に、ヴァレンタインは姿を消してしまった。 ソル「クソッ!しくじった!補足探知は!?」 イズナ「…すんまそん」 追跡は、またもやあっけなく失敗に終わった。 ソル「キサマ…」 イズナ「ま、まあ。こうなったら連王を助けるのが先決ってことで」 イズナ「知り合いの天才法術家に合わせたいんよ。そいつなら何かがわかるかも知れん」 ソル「案内しろ」 ソル「シン、テメェはここにいろ」 シン「なんでだよ!よりによって連王国に置き去りなんて御免だぜ!」 ソル「王を守れ!」 そう言うと、意外なほどあっさりシンは黙った。 ソル「…心配するな。道草は食わん」 イズナを引き連れ、ソルはイズナのいう“天才法術家”のもとへ向かうのだった。 86 :ギルティギア2 オーヴァチュア:2010/03/04(木) 00 02 48 ID UZ53aMg50 今日はここまで。 次で新キャラ登場に加えて、ストーリーの謎がある程度ですが一気に解明されるため、 今まで以上に長文必至です。ご注意ください。
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GUILTY GEAR XX 【ぎるてぃぎあ いぐぜくす】 ジャンル 対戦格闘アクション 対応機種 アーケード(NAOMI)(*1) 販売元 サミー 開発元 アークシステムワークス 稼働開始日 【XX】 2002年 【#RELOAD】 2003年 【SLASH】 2005年 【ACCENT CORE】 2006年 【AC PLUS R】 2012年 プレイ人数 1~2人 判定 良作 ポイント 『ゼクス』の続編自由度が高い爽快アクション大ヒットして一時代を築いた GUILTY GEARシリーズ 概要 『GGXX』での追加・変更点 バージョンアップ 評価点 賛否両論点 問題点 総評 移植 その後の展開 概要 2000年に発売された格闘ゲーム『GUILTY GEAR X』の続編。 前作の好評判で高まっていた期待に見事応える形の出来で、アーケード格闘ゲームにおける新たな大ヒット作として一時代を築いた作品。 本記事では2002年稼働の『GGXX』から、最終作の『GGXX AC+R』まで一通り解説する。 『GGXX』での追加・変更点 操作方法が1レバー4ボタンから5ボタンに。パンチ(P)・キック(K)・斬り(スラッシュ、S)・大斬り(ハイスラッシュ、HS)に加えて、ダスト(D)が追加。 前作ではS+HSの同時押しだったダストアタック(相手を吹き飛ばす中段技)と足払い(相手をダウンさせる下段技)がDボタン1つで出せるようになり、空中版ダストアタックも追加されて空中戦の立ち回りの選択肢が増えた。 Dボタン導入に伴い、フォルトレスディフェンスはガード入力+任意2ボタン同時押しに変更された。 この他にもシステム面では数多くの変更点が追加されている。 特定の技を受けると通常より遥かに長いのけぞりが発生する「よろけ状態」の追加。よろけはレバガチャでのけぞり時間を短縮可能。 空中投げの追加。前作では空中フォルトレスディフェンスを崩せる技が無かったため空中FDは防御時での安定行動であったが、これで対抗することができるようになった。 特定の技をコンボ始動にするとその後に繋げた全ての技のダメージが変動する「基底ダメージ補正」の拡充。前作では投げやデッドアングルアタック(ガードキャンセル技)等に適用されていたが、本作以降一部の通常技や必殺技にも適用されるようになっていった。 ダウン状態の敵に追い討ちすると即座に受け身が取れるようになった。前作の起き攻めハメ対策の一環。 前作に存在したテクニック「足払いフォルトレスディフェンスキャンセル(+キャンセルダッシュ)」がDボタン導入とボタン入力優先順の変更により不可能に。誤解されやすいがフォルトレスディフェンスキャンセル自体は残っており、チップの空中ダッシュ2Kフォルトレスディフェンスキャンセルでダッシュ軌道を変えるテクニック、フォルトレスディフェンス仕込み投げなどは残っている。 ガードバランス(前作では「ガードレベル」)周りの仕様の変化。技の攻撃レベルが3段階→5段階に増加、ガードバランス上昇時のダメージ増加修正の廃止など。 サイクバースト 全身から波動を出して相手を吹き飛ばす無敵技。体力ゲージの下にある「BURSTゲージ」が満タンのときに使える。 ニュートラル時に出した時と喰らい中に出した時とで性能が変わる。前者(金サイク)ではテンションゲージが100%貯まり、後者(青サイク)は連続技から逃れることが可能。 この追加により、「相手のうかつな青サイクバーストをガードしたり、空中投げで潰してBURSTゲージを無駄遣いさせる」「BURSTゲージはなかなか貯まらないので使いどころを考える」といった新たな読み合いが発生。なかなか考えられた仕様となっている。 また、『GG』シリーズはコンボゲーとしても有名なのだが、「長ったらしいコンボを食らってる間は何もできない」というゲーム性の問題に対する解答ともなった。 フォースロマンキャンセル 通称FRC、青キャン。ロマンキャンセルの亜種で、「特定の技の特定のタイミングでロマンキャンセルを入力」すると、青いエフェクトを発しつつテンションゲージの消費量が通常の半分(25%)でロマンキャンセルがかかる。ゲージを節約できるため、成功させればほとんどの技で単純にお得となる。またヒットの有無は赤RCと異なり問われない。対応技も移動技の途中にあったり飛び道具だったりと、そもそも赤RCではキャンセル不可能な物も多い。これを使うことにより、飛び道具を盾に攻めたり、フェイントをかけたり、コンボに組み込んでさらにダメージ、ヒット数を伸ばすなどより多彩な動き(*2)が取れるようになった。 成功猶予が極端に短く(*3)、安定して成功させるためには練習が必須。そしてこれを覚えないと対戦では話にならないので、後述する本作のハードルが高くなっている原因のひとつに挙げられる。 フォースブレイク ACから追加された要素。発動にテンションゲージ25%を要する必殺技。性質は「通常の必殺技の強化版」だったり、独自の性能を持つ技であったりと様々。 スラッシュバック ACから追加された要素。ガード+S+HSボタン同時押しでキャラの周りに金色のエフェクトが出現、その状態で相手の攻撃を受け止めると、ガード硬直が大幅に短縮されるといった恩恵が得られる。ただし、失敗すると少しの間ガード不能になる為、リスクは高い。受付時間が短いため感覚的にはスト3シリーズの「ブロッキング」に近い。これに伴いFDのボタン受付がS+HS以外の任意2ボタン同時押し(K+SやP+HSならFDが出る)に変更になっている。 バージョンアップ ※キャラ性能、ゲームバランス関連については「おおよそこうだった」という感じで記載しています。 + 各バージョン詳細 GGXX 2002年稼働開始。後作と区別するために「無印XX」等のように呼ばれている。 基本的なシステム面は概ね完成しており、前評判の高さもあってか大盛況であった。 だがキャラクターのバランス調整に難があった点は否めない。 エディ、スレイヤーあたりが強キャラor壊れキャラとされる。 前者は相手の起き上がりにガード不能連携を重ねる起き攻めが強烈無比、後者は火力の高さとコマンド投げ「血を吸う宇宙」を相手が気絶するまで連続で決め続ける「吸血ループ」なるコンボがあるなど、「攻め攻めのゲームだけど明らかにコレおかしいだろ…」と思うような部分もあった。 他にも、ソルは「Dループ」という新テクニックの火力がおかしかったり、ジョニーが投げから3.5~4割をノーゲージで減らせるなど、強いキャラはとことん強かった。 その一方でチップがポチョムキンに通常投げを決めると反撃のポチョムキンバスターが確定してしまうという酷い不具合もあった。 家庭用においては、カイそっくりなverのロボカイ・クリフ・ジャスティスが追加されている。「GGX Plus」と違ってボイスはすべて新録となっており、新技および新規モーションも多数追加されている。特にジャスティスは多くの技の性能が高い強キャラとして話題になった。 #RELOAD(シャープリロード) 『GGXX』から約1年後の2003年稼働開始。新キャラとして、カイとは全く違う性能を持つほうのロボカイが正式参戦。ところがここで早くも問題が起こる。 というのも、初期バージョン(*4)の作り込みが非常に甘く、バグが多いわフリーズが多発するわ永久コンボがあるわと問題だらけ。これが客離れを引き起こし、プレイヤー達による改善要求の署名運動が行われる事態にまで発展してしまった。 その結果、赤リロ稼働から約1か月ほど後に新バージョン(*5)が無償配布され、大半の不具合は解消された。これにより再び活気を取り戻し、GGXXシリーズは全盛期を迎えた。 『#RELOAD』と言えば基本的に「青リロ版」を指す。もっとも赤リロは当然ながら移植は全くされていないし、プレイヤー間では「青リロ」と言った方がすんなり通じる。 キャラバランスに関しては、弱体化されたとはいえ相変わらず強キャラだったエディ(*6)やスレイヤーの暴虐、一方でいまいちな性能のカイやチップなどまだまだいかんともしがたい部分もあった。 SLASH 2005年稼働開始。タイトルにはスラッシュ(/)を「X」の半分に見立てた「2.5作目」という意味が込められている。新キャラは聖騎士団ソルとアバが追加された。 が、「青リロと変わらないプレイ感覚に飽きた」とする意見や、青リロで強かったキャラを弱くしつつ使いやすいキャラを露骨に強くした調整、火力がマイルドになった事、後述するコマンド優先順位の変更は賛否両論。 マイルド調整になったとはいえ、全体的なゲームバランスそのものはシリーズ中でもかなり整った部類になっている。 特に前作までがぶっ飛んだ性能だったエディとスレイヤーの調整だけは 「シリーズ最良の調整」 といわれる事も多い。当然ながらエディ・スレイヤー使いからは不評ではあるが…。 その反面、画面端でスタンエッジを連射しているだけで脱出困難(*7)というあからさまに強くしすぎたカイ、それとは対照的に大幅な弱体を受けて最弱キャラとなったロボカイといった、極端な調整も見られる。 本作からサイクバースト性能が弱体化(*8)しており、これも賛否両論。 また、従来のシリーズでは「昇竜>波動(*9)」だったコマンドの優先順位が、何故か「波動>昇竜」に変更されてしまった。 このため昇竜コマンド技が入力がしづらくなった点は不評。同時にフォルトレスディフェンスキャンセル仕込み投げも優先順位変更によりコマンドもタイミングもシビアになった。 基本的に「ラスボスを勤めるのは女性キャラ」がお約束だった当シリーズだが、本作のラスボスは聖騎士団ソル。男性がラスボスなのは珍しいと話題になった。 ACCENT CORE 2006年稼働開始。新キャラの追加こそ無いが、ボイス新録や新システム導入、一部グラフィックが変更されている。また、本作から出血描写がなくなった。 各キャラの火力が再び大きく上昇、GGシリーズの攻めのゲーム性を強めており、システムは完成したと言ってよい。 キャラクターバランスについても再び最強ランクに返り咲いたエディ・スレイヤー、万年中堅(あるいはそれ以下)だったのが最上位にまで上り詰めたテスタメント等が幅を利かせてはいたが、攻め強化により下位キャラでも上位キャラを喰えるため、以前のような詰んだ組み合わせはほぼ無くなった。 その一方、火力の上昇により少しのミスですぐに逆転されたり即死級のダメージを受けることが増えたため、「バランスが大味」「これじゃアクセントコアならぬ『アクシデント(事故)コア』だ」と揶揄するプレイヤーも多く見られた。 もっとも、これは「腕があっても一瞬の油断が命取りなゲームだ」ということでもあり、追い詰められていてもチャンスさえつかめば逆転を狙える為、一概に悪いわけではない。同じメーカーが作ったもっとひどい例もあるし。 ACCENT CORE +R 『AC』稼働から実に6年後の2012年に稼働開始。セガのPCベース新型基板「RINGEDGE 2」のロンチタイトルであり、最終版となったタイトル。 新作というには物足りず、あくまで今まで本シリーズを遊んできたマニア向けのタイトルと言える作品だが、調整内容も概ねマニア受けするものとなっており、ネット接続機能を活かした機能(バランス調整パッチ配信やカードへの戦績記録など)が搭載されている。 「アクシデントコア」と呼ばれたACの問題点は、強力な技の弱体化や最大体力の上昇といった変更により解消。バランス調整もACの「全キャラ尖った強さがある」という方向性を曲げずおおむね良好。 最終Verにおいては、ザッパ・テスタメント・ディズィーなどが強キャラであると評価されている。 評価点 爽快感バツグンのアクション 操作面での自由度が非常に高く、素人でも適当に動かすだけでそれなりに戦えるし、CPU戦の難易度も低めのため馴れるのも早く、操作する楽しさをすぐに実感できる。もちろん、後述するように対戦で勝つには相当の修練が必要になる。 その自由度の高さから立ち回りでの読み合いも非常に選択肢の幅が広い。同じキャラを使っていても、人によって目に見えて動きが違ったりする。見ていても楽しい。 コンボで大ダメージを与えることを軸とし、ゲームバランスはきちんとした構造となっている。 よく「コンボゲー」と言われやすい本作だが、触りさえすれば長いコンボ+大ダメージといった類ではなく、それまでの立ち回りがコンボの精度以上に重要となるし、サイクバーストで抜けられたりもするので読み合いが非常に重要。 個性豊かなキャラクター達 何より、本シリーズの魅力はこれらのシステムを存分に活かした、他に無い個性豊かなキャラクター群にある。 本作では『ゼクス』までの16人+新しいキャラが4人追加、さらにバージョンアップによりキャラが参戦、最終的に計25人のキャラクターが登場している。 また、家庭用では隠しキャラであるジャスティスとクリフ、旧ロボカイ以外の全員に性能が異なる「EXキャラ」が実装。家庭用限定という事もあってか、コンボキャラになってキャラコンセプトが180度違うスレイヤーや、ダッシュが普通になった代わりにミストが当身になっているジョニー等、かなり弾けた性能のキャラもいる。 各キャラには「魔法が体系化された未来世界」という設定の下、様々な背景設定がなされている。それらは(AC版では)ゲーム中に特に語られることは無いが、奇抜なキャラデザと相まってそれらがキャラの魅力を引き立てている。 各キャラや技などのネーミングは、ゲーム中のBGMと同じくメタルやロックのバンド・曲名などの元ネタの存在が示唆されている。興味があったらそれを探ってみるのも面白い。 + XX以降の追加キャラクター一覧 『XX』で追加されたキャラクター エディ 性能・特徴的にはザトー=ONEを引き継いでいるので厳密な意味での新規キャラではないが、ストーリー上でザトーが死亡したため、彼の肉体を乗っ取っていた禁獣「エディ」に名称が変更され、CVもそれに合わせて子安武人氏に変更。 バランス調整がおかしかったせいもあり、長らく最強キャラ筆頭として君臨し続けることになる。 ちなみに本体であるザトーが死んだのは、『ゼクス』開発中にザトーの声を担当していた塩沢兼人氏が亡くなったためでもある。が、後に『Xrd』にて蘇生し、名義もザトー=ONEに戻っている。 スレイヤー アサシン組織の創始者である吸血鬼。混乱しつつあるアサシン組織に決着をつけるべく表舞台に再び現れた。年齢のせいか非常に達観的。 紗夢と同じくステゴロで戦うインファイターだが、「前後ダッシュがステップで、さらに空中ダッシュの速度が遅いため機敏な前後動が出来ない(*10)」「通常技のリーチが長めで、判定も強い」「ガトリングコンビネーションがほとんどなく、コンボを繋げにくい代わりに単発の火力が高い」といった差異がある。 特に火力の高さは尋常ではなく、チップにパイルバンカーをカウンターヒットさせてコンボで追撃するだけで体力5割+いきなり気絶、そこからのコンボでチップがそのまま死んでいく…といったネタは後世に語り継がれていった。 性能面で色々優遇されているキャラで、エディに次ぐ強キャラのポジションを確保している。 パロディネタの多いGGシリーズの中でも、外見をそのままパロディにしているという珍しいキャラ。元ネタはOVA「ジャイアントロボ THE ANIMATION」の衝撃のアルベルト。ちなみに担当声優の家弓家正氏もジャイアントロボに出演している。 ザッパ 普通の青年だが、霊に憑依される異常体質の持ち主で、中でも「S子」なる女性の幽霊に振り回されている。 ランダムで3種類の幽霊に憑依され(さらに条件を満たすと、「ラオウ」という強力な幽霊を憑依させられる)、それに応じて技が変わるというキャラクター。しかも、どの霊が憑依するかはラオウを除いてランダムかつ切り替わりが激しいため、荒らし要素が高い反面、使い手に負担を掛けるキャラ。 動きがギルティ一奇抜であったりニュートラルポーズ中はシュールなうわごとを発するなどスタッフの遊び心が満載で、演じるうえだゆうじ氏の多彩な反応もあり見ても使っても楽しいキャラとなっている。上述の通りランダム性の強いキャラのため対戦で勝つには相当な修練が必要だが…。 イノ 魅惑的な言動と衣装、そしてサディスティックな性格の女性。正体は「あの男」(初代作から存在が仄めかされていた黒幕役の一人)の部下で、武器はギター。元ネタは椎名林檎氏とのことで、CVも本人に頼もうかと思っていたとインタビューで語っているほど。 空中での機動力に長けており、また地上ダッシュが俗に「モリガンダッシュ」と呼ばれるホバータイプ。崩しも火力も他のキャラに引けを取らないが、動きが全体的に癖まみれで扱いが難しいキャラ。 紗夢のようにパンチラあり、それに留まらず乳首まで確認できるドットまである(先端の1ドットだけピンク色)。言動以上に色々と危ない。 ラスボスとしてしばしば出るが、その時の言動が非常に凶悪。その凶悪さは声を担当した井上喜久子氏も「私が演じた中で最も怖いキャラ」と話していたくらい。 ブリジット ヨーヨーを武器に戦う男の子。どう見ても女の子に見えるが男の子。大事なことなので(ry HSボタンでヨーヨーを設置し、それを飛び道具に変えたりその地点まで高速で飛んでいくといったトリッキーなキャラクター。動きの自由度はかなり高めだが、操作も特殊であるため初心者には向かないキャラクター。HSがヨーヨーなので、他のキャラで6HSにアサインされている特殊技が6Sにアサインされている。 その設定は良くも悪くもサブカル方面にインパクトを与え、「男の娘」や「女装少年」なるジャンルを普及させた要因の一人とも言われている。なお、開発段階は女の子の設定だったが、ギリギリで性別変更した経緯がある。 ボイスが一新されたAC以降では声優が小西寛子氏から加藤由希子氏に変更された。 『#RELOAD』で追加されたキャラクター ロボカイ 「終戦管理局」という組織が作った、カイ・キスクを模倣した外見・能力のアンドロイド。あくまで模倣したのは見た目だけであり性格はオリジナルとはまるで正反対で、身体などに内蔵された武器や機能類で戦う。 「電力ゲージ」「熱量ゲージ」の2つのゲージを持っており、それに応じて技性能が変化する。火力は高いが機動力が低く、電力ゲージ(*11)を貯めないことにはコンボや立ち回りもままならないが、上手く2つのゲージを管理して戦えば他のキャラに引けを取らない。 ちなみに初出は家庭用のDC版『ゼクス』。その頃はまだ電力ゲージも無く歩きの挙動のおかしいカイであったが、PS2版「GGX Plus」のカイのストーリーモードにてロボカイというキャラが確立された。そして、この#Rで完全に別キャラとなった。他の家庭用では通常技、必殺技ともにカイそっくりな別Ver.のロボカイもいれば、他のキャラから必殺技をパクって様々な組み合わせを試せるロボカイもいる。 『SLASH』で追加されたキャラクター アバ 青白い顔色に全身に巻いた包帯といった、病的な見た目の女性型ホムンクルス。鍵集めが趣味で、武器もアバが伴侶と思い込んでいる鍵。これは厳密には「通常時は鍵っぽく見える斧」である。 「通常モード」と「諸刃モード」という2つのモードを持つキャラ。通常モードは全キャラ中最弱だが、「諸刃モード」に移行すると最強クラスの攻め能力を獲得できる。しかし、諸刃モードは「時間経過または技を相手に当てると自身の体力が減る」「諸刃ゲージがゼロになる前に特定の行動を取らないと前述の体力減少分がキャッシュバックされない」「特定の行動を取れずに諸刃ゲージが空になった場合、特大の隙を晒して通常モードに戻ってしまう(*12)」といった制約があるため、まさに「諸刃の剣」。とてもじゃないが初心者にはおすすめできない、ピーキーすぎるキャラ。 厳密には初登場は『ギルティギア イスカ』の家庭用。その後性能が調整されて『SLASH』にてACデビューを果たした。 聖騎士団ソル 「ソルはかつて聖騎士団に所属していた」という設定を元に作られた裏キャラ。 ソルと比較すると、動きが重く技のリーチが短い代わりに接近戦が強い。また、軌道の低いジャンプから繰り出される判定の強い空中技の飛び込み、押し付けやN択が強力。ただしインファイトに特化した性能のため、相性の悪い相手にはとことん分が悪い。 初代を思わせる「チャージゲージ」を持ち、龍虎の拳のように気合を入れて溜めることで各種必殺技が強化される。流石に初代ほどぶっ壊れたチャージキャンセルは出来ないが、ジョニーのミスキャン同様に通常技キャンセルチャージ即解除で若干硬直を減らせたり、必殺技から派生するアクションチャージをFDCすれば、テンションゲージこそ犠牲になるがかなりの硬直低減が可能。 『SLASH』でのラスボス仕様は未だに語り草になっている程凶悪(*13)。アクセントコアでは条件を満たすと隠しボスとして登場するが、その強さは『SLASH』でのボス版の比ではない程に強い。 『AC+R』で追加されたキャラクター クリフ・アンダーソン 家庭用限定キャラから久々に復活。特徴面は初代のそれを引き継いでいる。 稼働初期は1チャンスで体力半分ゲットを狙える高火力のおかげで、ダイヤグラム最強に近い位置にいた。しかしアップデートで火力が抑えられたことで鳴りは潜んでいる。 ジャスティス 初代のラスボス再び。「最強最悪のGEAR」が帰ってきた…のだが、通常時は地上、空中ともにダッシュが消滅し、機動力とコンボ火力が激減して大幅弱体。ダッシュを解禁する技もあるが、デメリットが多すぎるため死に技。家庭用版と比較しても他にも弱体を受けてはいるが、それでも強めの技が多いので、「いかに接近するか」が他のキャラ以上に重要となる。 稼働初期時は「最強最悪のGEAR(笑)」と揶揄される最弱キャラであった。現在ではアップデートで性能が上方修正されているが、厳しい戦いを強いられている。 BGM 新曲も追加され、音源も貧弱だったNAOMI音源からバンドによる生演奏に強化。相変わらずBGMは非常に格好いい。 一方で最初のピアノソロがギターに差し替わったアクセルステージや、厚みのあるイントロが印象的だったカイステージ、どこか不気味なイントロから激しい曲調にかわるテスタメントステージ、ステージ演出まで含めたイントロからの一変が売りであったディズィーステージなど、一部の曲に関しては『ゼクス』の方がよかったとする声も多い。 他にも、同キャラ戦の曲が「Nothing Out Of The Ordinary」に変更された。やや静かな曲調のBGMで、曲そのものの評価は高いが、前作の同キャラ戦の曲である「Fatal Duel」がアップテンポかつ勇ましい曲で人気があった為、変更された事を悔やむ人も多かった。 アサシン組織の面々同士になるとBGMが「Existence」になる。こちらも曲自体は素晴らしいのだが、前作でのザトーVSミリア戦の「STILL IN THE DARK」が非常に人気が高かった為に、XXにおいてエディ(ザトー)VSミリア戦でも「Existence」が流れるのは残念がられる事も多い。 ちなみに理由は不明だが今作ではほぼ全てのキャラのBGMが3分で統一されている。 賛否両論点 賛否の分かれるゲーム性 コンボで拘束される時間が長めで、対戦で勝つには高威力のコンボを覚えないと話にならないので「コンボゲー」 当時の格闘ゲーム全体の流れでもあり、このゲームに限った話ではないが、好みは分かれる点。 動きがスピーディーで待ち戦法が弱く、中距離で技の差し合いを楽しめないので「ガン攻めゲー」 待ち戦法が強すぎるゲームはプレイヤー同士のトラブルを招きやすい傾向があるし、攻めて勝ちたい人にとっては楽しい時間でもある。オペレーター側も「攻め重視で試合が早く終わる ⇒ 回転率が上がってインカムを稼げる」という利点もあるため、賛否両論は出て当然だろうが一概に悪いと言えるものではない。 しかしながら、本作は数ある格闘ゲームと比べても試合展開はかなり激烈なものになりがちで、あっさりと負けてしまった時のショックは相当なものがある。賛成しにくい・受け入れ難い人が多いのもまた事実である。 覚えることが多い 1キャラを動かすだけでも覚えるべき知識が非常に多いのに、対戦で勝つにはさらに相手のキャラに関する知識も要求される。 前述の通り、本作はキャラ毎の性能が顕著に異なっているため、キャラ対策を一通り覚えるのにも一苦労する。 画面上の情報があまりに多い。体力、テンションゲージ、バースト、ガードバランスとゲージだけでも最低4つもある。 これに、使用キャラによってはさらに独自のゲージ仕様が追加される。相手のゲージにも注意して立ち回らないといけない場面も多いため、少なくても合計8つのゲージを確認しながら立ち回らなければならない。 要するにやりこみ必須のハードルの高い格ゲーである。同程度の腕前の知り合いが近くに2、3人以上いないと本シリーズを楽しむのは難しいだろう。 始めたての初心者がゲーセンでプレイすると、乱入された挙句に全く何も出来ずに負けてしまうことが頻発する。前作の時点でそうだったのに、本作ではその傾向がさらに強まってしまった。 操作の全体的な難しさに加え、ゲームスピードが速く展開が早いのもその難易度を高めている要因。攻める動きだけでなく、防御操作も非常に難しく、このゲームスピードと全キャラ共通の苛烈な攻めの中で、シビアな入力を決めなければ抜けるのが容易ならざる状況というのも多々。 問題点 ゲーム性の批判の多い部分 起き攻めが非常に強く、これを覚えないとこれまた話にならないので「起き攻めゲー」 ペースに乗れれば一方的に相手を封殺できるから「ハメゲー」 このゲームには移動起き上がりが無いため、地上でダウンしたら「その場で起き上がった後に各種行動をリバーサルで行う」以外の選択肢が無い。そのため択一攻撃をかけ放題で、さらに特定キャラのそれはあまりに熾烈すぎ、相当やりこんでいる上級者のプレイヤーですら何も出来ずにハメ殺されてしまうこともしばしば。もちろんそういう状況に追い込まれないように立ち回るのも駆け引きのテクニックではあるが、そのためのハードルはあまりにも高く、初心者どころか中級者ですらお断りの領域に達してしまっている。 ゲーム性については開発側も意図的にそう調整しているようで、後に同社の出した『北斗の拳』では「ダウン時にコマンドを完成させてボタンを押しっぱなしにしているとリバーサルで技を出せる」という特徴があり、『BLAZBLUE』シリーズでは起き上がりのタイミングを任意でずらせたり、移動起き上がりなどのシステムが取り入れられているのだが、後に発売された『GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR-』でもそういったダウン回避システムは取り入れられていない。 キャラバランスに関しては全体的に見ても、正直あまり良いバランスだとは言えない。前述したがエディやスレイヤーあたりがあまりに強すぎる。 後半にリリースされたAC以降ならば「全キャラ攻めが強烈で、自キャラの強みを押しつけられれば下位キャラでも上位キャラを喰える」「下位ランクのキャラでも上位キャラの一部には五分以上に戦える」傾向にあるため、最終的にはプレイヤーのやりこみが物をいうようになった。 代わり映えの無いゲーム性 度重なるバージョンアップによりキャラクターも増え、バランスも良くなったが、いかんせんベースが同じであるため新鮮味が無い。 これはバランスさえ良ければ他は大して問題視しないガチ勢よりも、どちらかと言うとゲームを楽しんでプレイしたいプレイヤーからの批判が非常に多い。 ただガチ勢でも『SLASH』辺りで飽きが来てしまった者も多く、「青リロが一番面白かった」というプレイヤーも。 ストーリーが全く進まない。 『GGXX』シリーズはストーリー上では「『GGX』の後日談」レベルでしかなく、ストーリー進行は5年後の『GG2』まで待たなくてはならなかった。 これを裏付けるように、『GUILTY GEAR Xrd -SIGN-』の公式サイトのストーリーページでは『GGXX』の項目が存在しない。 総評 『ギルティギア』シリーズの特長である「攻めが強い、爽快感バツグン」はそのままに、さらに各所を洗練させてきた『GGXX』シリーズ。 無印時代から数えると実に10年以上の長きに渡って稼働を続けており、いまだにプレイヤー達から愛されている息の長いタイトルである。 対戦を楽しめるようになるまでには随分と労力を要するが、対戦ゲームが好きなら、是非長いスパンで遊んで欲しい一作である。 2024年現在でも、一部のゲーセンでは本作での対戦を楽しむプレイヤーが多い。後発作品に持ちキャラが出ていなかったり、出たとしても性能が違いすぎていたり、ゲームシステムの変化が合わなかった…などの点も影響しているとは思われる。 移植 様々なプラットフォームに移植されている。トレーニングモードはもちろん、フルボイスのストーリーモード、技性能が大幅に変わっている「EXキャラクター」など追加要素多数。 『#RELOAD』はPS2/Xb/PSPのほかWinにも移植されている。 Win版は有志によりネット対戦ツールが作成されたためPC上でのネット対戦が可能に(通称:パソリロ)。 このWin版は現在絶版となっており、約10年後の2014年にSteamで再配信されるまで入手困難だった。 Steam版は表示上は日本語非対応となっているが日本語ボイスは入っており、特典としてサントラ(OP+各キャラテーマ計24曲)も付属している。こちらも標準ではネット対戦非対応だが、有志による非公式のネット対戦パッチが存在する。 当初は日本も含め配信されていたのだが、突然おま国状態になった後、再び日本での販売が再開されたという謎の経緯を持つ。 2016年8月1日より『GG ISUKA』の英語版共々販売休止となっていた。配信担当メーカーによればアークとの契約期限切れのためとのこと。後にアーク自身が積極的にSteamで日本版GGシリーズ等を販売開始した影響もあると思われる。あくまでストアでの販売が終了したのみでページ自体は残っており、既に購入済みの場合の再ダウンロードやプレイは問題なく可能。後に2017年1月10日よりパブリッシャーがアークシステムワークス自身になったことで販売が再開された。 PS2版『アクセントコア』はバグまみれであったため「バグセントコア」と呼ばれ、さらにメーカーの対応に対し署名運動が起こるほどの大騒ぎとなった。 この騒動は後に『AC+』が発売されるまで続くことになる。 『AC+』はPS3/360にもダウンロード専売タイトルで移植され、ネット対戦にも対応。 ネット対戦自体の出来は悪くないものの、それ以外に問題がある(*14)ため評価は低い。 『AC+R』はPSVに先行して移植され、PS3/360版も後日アップデート。 このバージョンもSteamを通してWin版が配信された(*15)。 また、2019年5月16日には『GUILTY GEAR 20th ANNIVERSARY PACK』としてNintendo Switchで初代とのカップリング移植で販売され、それぞれeショップでの販売も行われている。 また、Switch版独自のポイントとして『#Reload』の韓国版でのみ使用された故シン・ヘチョル氏が手掛けた楽曲が逆輸入されており、ファンには嬉しい仕様となっている。(*16) その後の展開 上記の作品以外にも本作の世界観やキャラ・システムを利用したシリーズ作品はいくつか出ているのだが、問題作『GUILTY GEAR ISUKA』をはじめとして、良く言えば意欲作、悪く言えばクソゲーレベルの物もある。 AC以降も続編を待ち望む声は多かったのだが、「正統続編」として2007年11月に360で発売された『GUILTY GEAR 2 OVERTURE』は「システムが2D格闘ゲームではない」という斜め上を披露。 旧来のファンからはブーイングを受けたりもしたが、こちらはこちらで筋金入りの対戦ツールとして仕上がっており、プレイした人からの評価は非常に高い。 シリーズの生みの親である石渡太輔氏やメインプログラマーの鈴木孝司氏は『#RELOAD』のアーケード版の後はこちらの制作に専念しており、ACまでのシリーズ展開は後に『BLAZBLUE』シリーズを製作する森利道氏が手掛けていた。 そして2014年には、システムやグラフィックを一新しつつ対戦格闘に回帰した完全新作『GUILTY GEAR Xrd -SIGN-』が稼働開始した。
https://w.atwiki.jp/cwc_dat2/pages/515.html
GUILTY GEAR JUDGMENT(ギルティギア ジャッジメント) GUILTY GEAR JUDGMENT(ギルティギア ジャッジメント)ID+ゲーム名 ID+ゲーム名 _S ULJM-05158 _G Guilty Gear Judgement 2008/01/14(月) 10 57 29 ID 5vpXnVZp _C0 Slash 1P Health Max _L 0x1154E81E 0x000001A4 _C0 Slash 1P Tension MAX _L 0x103F264C 0x00002710 _C0 Slash 1P BURST MAX _L 0x103F2740 0x00003A98
https://w.atwiki.jp/guiltygear2/pages/137.html
GUILTY GEAR2 -OVERTURE- 開発スタッフ キャンペーンモード・チャプター1のクレジットに記載されている方々。 【ゼネラルディレクター】 石渡太輔 【ゲームデザイン&リードプログラマー】 鈴木孝司 【リードデザイナー】 本村純也 【プログラマー】 遠藤良平 太田勇児 米須勇介 揚村由梨 田中敏史 BLANCHARD GUILLAUME 【3Dモデルデザイナー】 本村純也 中井良介 【3Dモーションデザイナー】 河内大輔 坂村英彦 松原康敬 吉武敬一郎 小谷淳 【3D背景デザイナー】 小川和哉 郭泰三 浦崎有香 石山裕之 【テクスチャデザイナー】 山田鉄平 土岐田芳恵 川和夕記 【UIデザイナー】 上島雄武 吉田圭 藤田涼子 中井良介 【プランナー】 石田聡 川和夕記 中山祐輔 【製作ディレクター】 山中丈嗣 名前 コメント